天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

秋の朝

2019-09-28 06:08:56 | 
涼しい風が吹く

虫の音が聞こえる

蝉のにぎやかな声は消え

コオロギの優しげな声

いつの間に入れ替わったのか

浮世の慌ただしさに踊らされて

たくさんの重荷に潰されそうになって

身を守るための鎧に潰されそうになって

イライラして
トゲトゲして

実りの秋すら

忘れていた

カラスが鳴いている

早朝のカラスは

街の王だ

丸い

冷静な目で

辺りを睥睨している

そんな

小さな面白ささえ

認めることができなかった

朝の光に

薄いヴェールが

かかるようになった

秋の朝だ







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