天路歴程

日々、思うこと、感じたことを詩に表現していきたいと思っています。
なにか感じていただけるとうれしいです。

恋の花

2018-02-10 16:26:42 | 
ちっちゃくて
いとけなくて
はかなげで

それでも

心に咲いた

恋の花

荒れ狂う

現実という名の

暴風雨

散らさないように

そっと

抱きしめる

我が身は

冷たい風に

晒されたとしても

心の奥底に咲く

恋の花

守りたいと

思うのです

かそけきものを

慈しむ時

人は

強くなれるもの

大事なものを

恥じてはならぬ

ちっちゃくて
いとけなくて
はかなげで

それでも

芽吹いた

恋の花

優しさの無駄遣い

2018-02-04 20:19:57 | 

私の思いは

君には届かない

私は無力だ

破り捨てられた

私の魂

そんなの

君には

どうでもよかった

うざくて
おもい

ただ

それだけのもの

私の

肉を啜り

骨をしゃぶり

何もなくなったら

放り出した

甘やかしてくれる肌

それの代わりは

たくさんある

君は

計算しながら

私を

切り刻んだ

蔑んだ目で

君は

私に

最後通告を渡す

優しさの無駄遣いだと

冷たく笑う














ブラッディメアリー

2018-02-01 20:08:22 | 

薄暗い部屋に浮かぶ
赤いカクテル

ウォッカとトマトジュースが
口付けをかわす

ひとくちすすって

むかしむかしの

イングランドの女王さまに
想いを馳せる

メアリー

あなたのせいで

たくさんの人の血が流れた

為政者は

自分の心の動きひとつで

白い薔薇を赤く染めることができる

きっと

彼女は

たくさんの喪失と屈辱を味わい

恨みと悲しみの魍魎に

とらわれていたのでしょう

けれど

彼女に

血まみれの王冠が与えられたのは

歴史の偶然にすぎない

歴史は残酷で非情

メアリーが

イングランドの統治者に

選ばなければ

(彼女が生き長らえたとして!)

「ブラッディメアリー」

という悪名は与えられなかった

ただ

彼女には残虐の斧が
渡されなかったとしても

他の誰かが

その斧をふるっていたことだろう

歴史の歪み

過去も現在も

それに翻弄され続けている

未来は?

血に染まったマシンガンが

未来に

放置されないようにするには

どうしたらいいのか

その道筋すら

わからないでいる