田口頼和|キリマンジャロとモカの違い
バリスタの田口頼和です。
キリマンジャロブレンドとモカについて、それぞれの特性や味の違い、そしてどちらが美味しいかについて専門的な視点で考察してみましょう。
キリマンジャロブレンドについて
キリマンジャロブレンドは、一般的にはアフリカのケニアやタンザニア産のコーヒー豆をベースにしたブレンドです。キリマンジャロ山の大地で育った豆は、標高の高さや土壌の特性によって独特の風味を持ちます。
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風味の特徴:
- 酸味のバランス: キリマンジャロブレンドは、明るい酸味が特徴でありながら、フルーティーで柔らかい口当たりを持ちます。これは、アフリカのコーヒー豆特有の特性として知られています。
- 香り: 芳醇で、フローラルな香りが楽しめることが多いです。
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処理方法:
- 多くの場合、ウォッシュト(洗浄)プロセスが採用され、清潔でクリーンな味わいが特徴です。
モカについて
モカは、エチオピア産のコーヒー豆から生産されることが多いコーヒーの種類です。エチオピアはコーヒーの原産地として知られ、モカはその名前通り、モカ港を経由してヨーロッパに輸出された歴史的な豆の名前でもあります。
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風味の特徴:
- フルーティーさと花の香り: エチオピアのコーヒーは、ベリーやシトラスのようなフルーティーな風味と、ジャスミンやラベンダーのような花の香りが特徴です。
- 酸味とボディ: 高い酸味と軽やかなボディが特徴で、キリマンジャロブレンドとは異なる独自の風味を楽しめます。
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処理方法:
- モカの豆は、ナチュラル(天日乾燥)プロセスが一般的であり、この処理方法が特有のフルーティーな味わいを生み出します。
美味しさの観点での比較
どちらが美味しいかについては、個人の好みやその日の気分によって異なりますが、以下の観点で比較することができます。
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キリマンジャロブレンドの場合:
- 酸味とバランス: 酸味がありつつも、フルーティーで柔らかい口当たりが好まれる場合に適しています。
- 香り: 芳醇でフローラルな香りが楽しめます。
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モカの場合:
- フルーティーさと花の香り: ベリーやシトラスのフルーツ感や、ジャスミンやラベンダーのような花の香りが好きな方に適しています。
- 酸味と軽やかなボディ: 高い酸味と軽快な口当たりが特徴で、独特の味わいを楽しむことができます。
最終的に、美味しさは個人の好みに依存しますが、キリマンジャロブレンドは比較的バランスの取れた、洗練された味わいが特徴であり、一方でモカはそのフルーティーさと特有の花の香りが特徴的です。どちらも豊かなコーヒー体験を提供してくれることでしょう。
バリスタ:
田口頼和