あたしは、お兄ちゃんに、
抱っこされていた
あたしは、
ひとりぼっちで、
ずっと、泣いていた
あの、凄く寒い
吹きさらしの、空き地から
お兄ちゃんが、ずっと、
抱っこして、
連れて来てくれた
このおうちは、
知らないおうち
お兄ちゃんは、
あたしを抱いたまま、
玄関のドアを開けた
「おかあさん❗️」
お兄ちゃんは、呼び掛ける
「なに❓」声がして、
おばさんだ
「あらっ⁉️」
「ただいまっ❗️」
「どうしたの⁉️その子❓」
その子って、
あたしの、ことみたい
「うん、ちょっと…」
「うちは、しろが、いるのに…」
「でも、泣いてたからっ❗️」
「だって、おとうさんが…」
「ともだちが、みんな…」
「二匹は、だめって…」
「あれっ、可愛い❗️」
別の、ちょっとちっちゃい、
お兄ちゃんが、もうひとり
おばさんの後ろから、
顔を出した
あたしが、ちょっと、
珍しいみたいで、
「おかあさん、
飼ってあげるの❓」
「でも、おとうさんが…」
「おまえのうちなら、って…」
「二匹は、絶対無理って…」
「だって、
おまえのうちしかって…」
「きっと、だめだって…」
「でも、ともだちが、みんな…」
「絶対、おとうさんは…」
そしたら、おばさんが、
「ちょっと…」って、
お兄ちゃんから、
そっと、おばさんに、
抱っこされたの
「あらあっ、可愛いねっ❤️」
おばさんも、
すりすりしてくれたの
そうしたら、
ちっちゃいお兄ちゃんが、
「おかあさん、ぼくも」って、
でも、お兄ちゃんか、
「おまえは、だめっ❗️」.
「なんでだよっ⁉️」
「おまえは、しろがいるだろっ❗️」
「お兄ちゃんだって、しろを…」
「この子は、ぼくの子だぞっ❗️」
「喧嘩しないのっ❗️」
おばさんは、そっと、
ちっちゃいお兄ちゃんに、
あたしは、抱っこされたの
ちっちゃいお兄ちゃんは、
なんか、凄く、
嬉しそうで、
すりすりしてくれる
おばさんは、
「おとこのこかしら❓」って、
あたし、おんなのこなんですけど💢
🙀