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日記、日々の想い 

がらんとした、病院の待合いで…



この病院の待合室は、
結構、賑わっていたんだよな
この感染症禍が、
世の中を呑み込む前は
でも、つい去年の話だよ
何か、いつも、
待たされていたよな
待合室で、待たされた
レントゲンですって、
また、待たされた
次は、診察でって、
待たされる
次は、中待合室でって、
結局、中待合室だ
それで、やっと、
先生の診察だ
あっと言う間に終わるけど、
会計も、散々待たされる
やっと終わる
病院だけはね
でも、まだ薬局
また、散々待つ
それで、やっと
長い、長い、
通院は、
終わるんだった
気がつくと、いつも、
せっかくの休みは、
もう、半分だった
でも、仕事を止めた、
今の自分には、
時間は、結構ある
でも、感染症禍の、
この待合室には、
僅かな患者が、
取り残されているだけ
閑散
ただ、佇んでいる
そう言えば、
この年の始めには、
この病院の、
併設の、高齢者施設では、
感染症の、
集団感染が、
起きてしまったんだよな
何十人もが、感染して、
何人もが、死んだ
きっと、
この何にもない、
田舎に住む自分は、
行き場を、
失うんだろう
そんな風な、
不安に、苛まれた
でも、きっと、
それは、終わってない恐怖だ
このがらんとした、
待合室
人々に、
もちろん、自分にも、
纏わり付いている
拭っても、
拭えない
闇の澱
底深い恐怖
そこに浮かぶ、
仄かな光が、
この待合室
でも、その背後
その、そこには、
闇…
闇は、
この重い静寂の、
その裏側を、
覆い尽くしているのだろうか…




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