引きこもりは
満天の星空
ただ、抱かれる…
もちろん、意味などない
ただ、そのまま
薄汚い有象無象
逃れ出て
果てしない宇宙
自分を同化させたい
みたいな…
その日は、気分を
変えてみたかった
変えてみたことはあった
季節は夏ではない
よく覚えていない
そうだ、海岸へ
行ってみよう
故郷の街は遊泳禁止
川向こうの隣町も
その辺りは遊泳禁止
ただ、防潮堤があった
人影の少ない時期に
防潮堤の上から
湾の真ん中
太平洋に続く海原
ただ、眺める
それが良かった
真夜中だけど
月のない夜だけど
目が慣れれば
満天の星空
その密やかな光
うっすらと輝く波頭
繰り返し押し寄せている
波の遥かな咆哮
チャリは
防潮堤に立て掛けてある
腰掛けていた
ひとっ子ひとりいない
広大な砂浜
果てしない波頭の連なり
深い闇に、連なる煌めき
見上げれば
無数の星々が輝く
そして、底なしの宇宙…
ふと、思い立って
砂浜に降りて行く
波打ち際
微かな煌めきに
吸い寄せられるように
ふらふらと…❗️
「チッ💢」‼️
こんな寒い真夜中
海辺で抱き合う
アベック💦
おまえに
危うく踏まれそうになり
闇に、睨みつける目が😱
怒気を背に
去って行くアベック
もちろん、おまえも
慌てて避けた
だけどねえっ
要するにおまえは
夜の海辺のアベックを
覗きに来た変質者だ、と⁉️
はぁ〜〜〜😮💨
二度と夜の海岸に
行くことはなかった
おまえは、有象無象の一欠片
有象無象にどっぷり埋まって
抜け出せることなどない
そう思い知ったとき…
