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日記、日々の想い 

幼い病床で、死の虚無を…

とにかく、おぞましい
恐怖だったな
年中、熱ばかり出して
寝床にばかりいた
おまえが、へ巡るのは
高熱に、うなされるまま
へ巡っていたのは
おぞましい恐怖
おじさんだった"もの"が
白布に覆われて
見えるだけの
身体中の穴と言う穴
脱脂綿を、詰め込まれて
表情もない、"もの"
その"もの"が
掘立て小屋
一本の蝋燭、炎
うっすら、浮かぶ闇の中
その底に沈んで
いや、ぼんやり浮かんでいた
その底なしの虚無
おまえは、それを思った
思わなくなること
思わない、おじさん
おじさんと言う"もの"
その刻みつけられた
消し難い、心象
繰り返し、浮かび上がる
その心象の虚無
思いの消えた、おじさん
それは、ただの"もの"
おまえは、そう思った
おまえには
子どもの頃から
あの世は、無かった
周りのおとなから
そう、教えられたのだろう
だから、他人に
何と、言われようが
おまえには、あの世は無い
たがら、おまえの未来
その行き着く先は
いつも、無
虚無
寝込んでいて
高熱にうなされたおまえ
あやふや,彷徨いながら
思いが、行く着くのは
この思いが、無くなる
その事だった
思いが、無いこと
どんな恐怖より
耐え難い、恐怖
思いは、ただ
ただ、おぞましい
ただ、闇の中にいた…

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