その少し前
とうさんは急死した
とうさんは教育主事
教員の出世コースに
乗った矢先だった
とうさんの給料は
きっと、良くなるから
人生楽勝だぜっ❣️
と言う不肖の息子の
甘い思いは打ち砕かれた
ただ、そうは言っても
別の思いもある
始まりの予感
親子の確執
おまえは、ある意味
甘やかされた
認めるしかない
まあ、考えようによっては
ただ、放置されていた
良く考えて、放し飼い
末子には、自由にさせたい
或いは、地域猫的な
猫可愛がり❓
まあ、可愛いけど
どうでも良い、みたいな⁉️
そうだったのかなとも思う
ただ、さすがに
進路未定の思春期
自我を、もう一段
拗らせて行く年代
やがて、父親と
決定的な行き違い
親子の対立は
避けられなかった
と、思う
そんなものだ
ただ、更に
それを乗り越えて
おまえの知らない
父親の人生
聞いてみたかった
そうも思う
特に、そうだな
おまえの経験にない話
長年の教員生活とか
スマトラ進駐軍時代とか
戦後に、蘭軍捕虜になり
手先として、独立軍と
戦争をさせられた
そんな鬼畜な話とかね
戦後の食糧難
弟たちに仕事もなく
婆さんとかあさんと
生まれて来た子どもたち
どうやって、食べさせたのか
色々、おまえには信じられない
スペクタクルな人生
もっと、聞いてみたかったな
今更、ふと
そんな思い…