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日記、日々の想い 

木を植えた男、父と娘と



 「木を植えた男」と言う本があります。ジャン・ジオノと言うフランスの方が、書いた本です。ノンフィクションとして書かれて、フィクションと分かってしまい、多少揉めたりしたこともあったようです。
 正直、自分もこの話を、最初に知ってしばらくは、実話とばかり思っていました。原作の訳本なのか、人気のあった短編アニメなのか、絵本の訳本なのか、或いは、書評だったのか。なんで知ったのか、覚えていません。
 ただ、なんか、凄く、心に残る話に、なってしまいました。それは、もう、フィクションでも、ノンフィクションでも,そんなことは、どうでも良いと思えました。作者も、きっとそんなつもりで、書かれたのだと思います。有り体に言って嘘の話なのに、本当であって欲しいと。
 それは、若い主人公が出会った初老の男性が、ただ、木を植える話です。寡黙な老人が、ただ、荒地に、ひたすらに、木を植える話です。二度の世界大戦が、欧州を席巻した時代です。そのフランスで、エピソードは、無い訳がありませんが。
 老人は、ただ、荒地に木を植えています。ただ、木を植えて来て、ただ、木を植えてい行きます。すると、広大な荒地は、広大な森に、なっていくのです。
 狂ったサルの、人間の愚かな営為の結果かも知れない。因果応報に、人々を、世界大戦の時代に、灼いて、灼いて灼き尽くすかのような。そんな痩せた荒地。それが、豊かな森となったのです。ただ、見守っていたのは、主人公のみで。
 天の恵みに対する狂ったサルの、狂った営為の、根深い罪。その老人は、そのことの贖罪として、たった一人の僅かな営為を、ひたすらに、膨大に積み重ねて行きます。そして、蘇る天の恵み。ただ、そのことを、知らない人々が、戦争に傷ついた癒しとして、享受します。かつて若者だった主人公だけが、そのことを、知るだけです。
 まあ、この話は、二度の世界大戦を経た後に盛り上がって行く、エコロジー、環境保全運動の先駆け、バイブルにもなった話かも知れません。ジブリ作品にも、強い影響を、与えているようです。ノンフィクションを装ったフィクションではありましたが。
 ただ、環境保全運動の盛り上がりの中で、「木を植えた男」は、実在の人物として、生まれ変わっていったかのようでも、あります。数々の「木を植える人」の物語が、様々に、実話として、紡がれていったのです。
 日本人の方の話もありますね。その話は、「木を植えた男」や、ジブリ作品同様に、自分の大好きな話です。ノンフィクションです。遠山正瑛さんと言う方です。
 日中戦争の時代。ゴビ砂漠に隣接する地域に住む人々。外交官として訪れたその荒地で、困窮する多くの人々と、彼は、出会います。そして彼は、砂漠に木を植える。人々の豊かなオアシスを作ることを、決意します。でも、長い日中戦争から、中国内乱へと、動乱は、続くのです。
 しかし、日中国交回復となり、遠山さんは、かつての思いを、実現しようとします。まだ、文化大革命の
時代から、さほど経たない貧しく、動乱に疲弊した中国。その辺地の砂漠の地に、向かいます。そして、私財を投げ打って、荒地に木を植えて、人々を育む森にする為に。
 共産中国で、スパイ扱いを受けたりと、現地の人々の冷やかな目に、晒されながらも、必死で、荒れ地に立ち向かいます。やがて、その熱意に打たれた現地の人々も賛同し、参加して、砂漠に、木は、植えられていきます。砂漠は,豊かな緑の大地に、変貌します。百万本の木が、植えられました。200㎢もの土地が、緑化されました。二千万人もの人々を、飢えから、救ったそうです。遠山さんは、まさに、リアルな「木を植えた男」ですね。

 我が家の庭には、義父の植えたさつきが、いっぱいあります。つつじもあります。つつじが、終わって、ああ、花の季節が、終わったなと。自分は,そんな感じでした。久しぶりに降りた庭でした。庭好きの妻の手伝いで、庭の草むしりをしていた頃、以来です。

 実は、お手伝いと称して、雑草、いや、本当は、雑草など無いそうですが。芝生もろとも、妻が悲しむ花を咲かせる野草も、何もかも、ぶっこ抜き、剥がしまくっていました。庭のゴビ砂漠化を、企んでいた「狂ったサル」の自分です。

 つつじが咲いて、やがて、さつきが咲く。アタマでは分かっていても、どれが、つつじで、どれが、さつきかなんて、自分に、分かる筈もありません。

 今更、庭に降りて、花々を、スマホで、ぱちぱちしている自分。妻は、怪しむだけですから、素直に聞けません。でも…

 あっ、そうか❗️つつじが、終わって、さつきなのか❗️と。感激です。花々は、また咲き始め、咲き誇っています。今更ながら。高齢者にも、関わらず。他人の汗水垂らした庭を。隙を狙って。愛でさせて頂くのは。感激です❗️で、ごめんなさい🙏変わらず、庭の世話は、お願いします。何しろ、人間根こそぎ除草剤には。向きませんっ‼️

 ただ、義父のさつき。手伝う妻。その思い出から、「木を植えた男」に、思い至りました。人間根こそぎ除草剤のくせにですが。自然環境保全活動は、こころから、支持しています。身体は、捧げられませんが。引きこもりなので。こころは、捧げます。だから、こころだけで、支持させて頂きます。
 それで、せめてもの思いで。義父への鎮魂と、妻への贖罪の思いで。朝の散文詩もどきを、投稿させて頂きました。その投稿に、「父と娘を、優しく見守る娘の夫」なる有難いコメントを、頂きました。そうなんです❗️実は、自分の本当の気持ちは、そうなんです‼️
 …で、色々、無理だ、と思います。(そう、思うなら、たまには、手伝ってみろやっ💢おどりゃあっ💢)ええっと、これ、妻のこころの声と言う奴です。あっ、一応、これは、あくまでも、イメージです。妻は、女子校出身なので、こんな下品な言葉使いは、しないと思います。自分に対しては、多分…❓



 今日の当地は、昼下がりの今は、27℃近くになっています。今朝も、空港観測値の最低気温は、18℃と、かなり高めでもありました。ただ、日がないのと、相当の強風が吹き荒れていますから、暑さは、感じません。相変わらず、過ごし易い気候と、感じています。








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