新型コロナウイルスは、共存一択…

　現在進行形のコロナ禍は、現実として、想定外の事態を、世界中に、引き起こしています。新型コロナウイルスは、頻繁な変異を繰り返しながら、まるで超巨大津波となって、この自分たちの生きる人類社会を、繰り返し、襲ってきています。

　ワクチンによって、克服される事が期待されています。でも、まだ、それは、ただの淡い期待にしか、過ぎないようにも、思われます。ただ、一面として、この感染症禍が、中世に於けるペストのような、凄惨な状況を、現代にもたらしていると迄は、思えません。

　中世のペスト程の絶望的な感染率や、重症化率、致死率とは、まったく違うのです。ペストは、阿鼻叫喚の世界、この世の地獄が、現出したのですからね。新型コロナ禍は、感染者数や、死者数で、前世紀のスペイン風邪程にも、到底なっていないはずです。

　だから、そこまで、恐れる必要など、ないのではないか。社会活動を、無闇に、抑制するべきではないのではないか。根拠なく抑制策に走りたがるだけの行政を、断罪する意見は、根強くあります。自分は、その考えにも一理ある、と思っています。

　ただそれは、「新型コロナ感染症が、ただの風邪だ」と思っているからでは、ありません。だいたい、風邪は、万病の元だと言います。普通の季節性の風邪に罹っても、馬鹿に出来る話では、ないでしょう。だから、新型コロナ感染症が、「ただの風邪」であろうが、無かろうが。揶揄的に、軽く表現する考え方には、一切、与しません。

　自分は、新型コロナウイルスは、それなりの感染力、加えて無症状感染。また、一定の重症化率、致死率。更に、頻繁で、厄介な変異。その中途半端なウイルスの性格によって、現代社会の盲点を突いたのではないか。我々は、突かれてしまったのではないか、と思っています。

　グローバリズムとか、人権主義とか、そうした思潮が、絶対正義として、支配的な、この世界では、特に。大陸の共産全体主義帝国のような、無慈悲な人権抑圧など、普通の国家では、出来ませんからね。

　でも、だからこそ。社会を、強権的に制御出来ないからこそ。或いは、反意として、回すことも、やりづらいからこそ。どうしたら、回るのかを。だけを。考えた方が良い。そんな風にも思います。こう言う風に考えるようになったのも、新型コロナウイルスの病原体としての性格に、あります。

　致死率は、インフルエンザより高いですが、人類を、絶滅の危機に追い込む程のものでは、ありません。

一方、一定期間での感染率では、新型インフルエンザ程でもない。そもそも、感染者でも、無症状な人は、若い人には多いし、高齢者にも、それなりにいるようです。

　そして、一番厄介なのは、新型インフルエンザのように、なかなか、季節性の風邪として、収束して行かないことです。短期間に病原体の変異が繰り返される中で、その度に、感染爆発が、引き起こされていること。しかも、その変異種です。医学の画期的な進歩の中で、驚異的な速度で開発された、せっかくのワクチンも、効果が、限定的になるかも知れないのです。

　だからこそ、です。多分、このウイルスは、簡単に、克服出来ない。一方、人類も、簡単には、絶滅しない。ただ、共生と言っても、頻繁な変異を繰り返しているこのウイルスは、簡単に、人類に害の少ないウイルスになって行くようには、到底思えません。だから、結局、それなりに戦いつつ、"共存"するしかないように思えてくるのですが。

　とにかく、自分は、"共存"一択の考え方です。共生では、ありません。将来的に、このウイルスとも、インフルエンザ程度には、共生と言える関係性に、なれるかも知れません。しかし、長い道のりになるのかも知れません。更に、絶滅させるのは、もっと、難しい。

　だから、自分たちが、食い扶持も稼げなくなる程に、自粛し過ぎていたら、かえって人類は、自滅しそうです。なので、開き直って、食い扶持を稼ぎつつ、ウイルスと戦って行くしかない。滅ぼされることなく、滅ぼすことを目指すのでもなく、"共存"するしかないのでは、と。そう、思っています。