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日記、日々の想い 

また、こいぬを、捨てたはなし…

このこいぬを
拾って来たのは、おまえ
だから、おまえの責任
飼えないと、決まったから
おまえが、捨てて来なさい
かあさんは、何も言わない
でも、おまえは
なんなどなく、分かっていた
かあさんは
ひょっとすると
一度も、ぽちを
触らなかったと思う
ごはんを食べさせたのも
とうさん
おまえは、傍で見ていた
食べさせたかったけどね
ただ、かあさんは
一度も、傍にも来なかった
にいさん、ねえさんも来たのに
かあさんは、来なかった
トイレを、教えようとしたのも
とうさんだった
かあさんは
ぽちの粗相の始末は
していたのだと思う
感謝しなきゃね
ぽちは、おまえのいぬだから
でも、おまえが
家に帰ってから
ぽちとずっと一緒でも
かあさんが、そばにいたとか
そんな記憶は、ない
きっと、だから
だめだったんだね
とうさんは
許してくれなかった
おまえは、仕方がない
そうは、思ったけど
多分、とうさんを恨んだ
凄く、恨んでいたと思う
でも、こうして
しつこく、思い返して
それは、違うと分かった
とうさんは
仕事に、行かなきゃならない
忙しくなり始めた頃だ
とうさんは
あんまり家にいられない
でも、かあさんは
いぬを触れない
とうさんは
それを知っていた
だから、僅かな時間で
ぽちをしつけて
無理だと思った
そう言う事だ
とうさんを、恨んではいけない
そう言う事だ
じゃあ、かあさんが悪いか❓
いぬが触れないから
いや、それも違った
ずっと、後に知った
かあさんは、子どもの頃に
いぬに、噛まれたらしい
大丈夫な場合もあるけど
かあさんは、それが
酷いトラウマになった
結局、そう言う事だ
かあさんは、後年
我が家に遊びに来て
しろを触れなかった
近づく事さえ、しなかった
おまえは、その時に初めて
かあさんの犬嫌いの
トラウマの深さを知った
子どものおまえは
それを知らず
ぽちを飼いたいと、せがんだ
まあ、そう言う事だな
おまえが、みんな
幼くて、弱くて
あの子を守れなかった
おまえが、拾って
おまえが、捨てた
おまえが、みんな
悪かったことだ…

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