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日記、日々の想い 

いえのなかのしろ、そして最期…



しろは、もう
歩けなくなってしまった
あんなに、散歩が
大好きだったのに
もう、よたよたと
家の中を、徘徊するだけだ
その、しばらく前から
家に、上げていた
まだ、散歩には
何とか、行っていたけど
もう、無理だ
ちょっと、よたよたして
もう、へたり込んでしまう
我が家は、一階に
八畳の和室があるから
そこに、シートを敷いて
しろを住まわせた
そこは、しろが
自由に、歩き回れる
でも、玄関ホールに
大好きな毛布と
タオルも敷いて
そこを、しろの寝床にした
でも、だんだんと
しろは、歩き回れなく
なってしまった
先生から
強い鎮痛剤を、貰っていて
それを、飲み始めていたから
だんだん、夢うつつで
眠るだけになっていった
柔らかくしたごはんも
もう、あんまり食べれない
水を、少し
それで、おしまいだ
その頃になると
また、あの目が
飛び出してしまった
きっと、脳腫瘍が
救いがない位に
大きく、なってしまったのかな
そうして、だんだん
眠ってばかりいたのが
眠っているばっかりになって
ごはんは、もう
食べれない
水は、飲めるから
お母さんが
なんか、流動食みたいのを
食べさせてあげたりは
していたかも知れない
お母さんは
玄関にすぐの、和室に寝て
しろが、目覚めると
様子を見ていたし
ふらふらしようとすると
介助をしていた
何か、人間の介護と
似たようなもんだな
もちろん、しろも
野生だったら、とっくに
生きてはいられないのだろう
いよいよとなったのは
もう、冬になっていて
しろは、ずいぶん
頑張ったんだな
その頃には
都会に出ていた
長男が、戻ってきて
仕事の手が離れない
次男に代わって
お母さんと一緒に
しろの面倒をみていた
しろは、その頃になると
殆ど、一日
微睡んでいて
そんな時に
あの、きっと
広い公園の芝生を
夢で、走っていたのだと思う
きっと、そんな時のしろは
いのちのともしびの
消える寸前だったけど
幸せそうな顔していた
いや、きっと
幸せだったはずだ
先生に処方された
強い痛み止めが
効いていたんだろう
しろは、そんなに痛みに
苦しむ事は、なかった
でも、最期の時が
近づいているのは
よく分かった
前の晩から、しろは
夢うつつのまま
何度も、何度も
身体を、痙攣させて
呻き声を、漏らした
そんな翌日だ
自分は、休みだった
しろを、貰ってきた次男だけ
家に、いなかった
でも、代わりに
長男、しろのもうひとりの
お兄ちゃんが
しろを、抱きしめていた
また、痙攣がきて
苦しみ始めたからだ…
                     to be continued

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