たろおの小屋

昼間は「聖職者」を演じる永遠の若造「たろお」のつぶやき。
仕事,家族,後遺症・・・。感謝の日々を綴っています。

中学生の水難事故 ~水の街の自分事~

2024-12-27 19:00:00 | つぶやき

病院敷地内での路線バス事故。

【速報】病院の敷地内のロータリーで路線バスが暴走 13台の乗用車を巻き込んだか 男性運転手は意識はっきりせず治療中 新潟・上越市|FNNプライムオンライン

 

そのニュースに搔き消されて、

中学生の水難事故が起きていたことを

どれだけの人が

認識していたのだろうか?

水難事故で中学生(14)が死亡 千葉・香取市 大須賀川

 

冬休み直前に起きた

痛ましい水難事故。

亡くなったのは

我が小屋の地元の生徒だった…

 

 

 

事故の翌日に職場で

「水難事故が起きたのは

 教頭先生のご自宅の近くですか?」

「教育事務所の知人から

 当該生徒の情報を探しているらしい。」

質問されて初めて

地元のニュースを知る。

 

教頭は職場に入れば

落ちて来た文書を処理したり

授業をしたり

発熱した児童に対応したり…

増して、学期の最終日は時間との闘い。

「地元のニュースは二の次。

 マシンのように仕事を片付けなければ…」

どこか「他人事」であった。

 

帰宅して

【はるさん】と

「水難事故があった大須賀地区って近いよね?」

「学区は地元?」

「当該生徒の学校は

 大変だろうねぇ…」

まだ「他人事」と

思い込もうとしていた。

 

夕食の時に

【まさ】の言葉…

「事故で亡くなったの

 小学校の後輩なんだよ。」

「縦割り活動とかで一緒で

 結構、可愛がっていたんだよ…」

「人懐っこい

 明るい子だったよ…」

初めて

我が小屋の「自分事」であることを

思い認識した。

 

 

 

「釣りなんて、

 地元の子どもは

 みんな経験している。」

「『ライフジャケットは?』なんて

 勝手なことを言っている人も居るけど

 持っている人の方が少ないよ。」

実際、

我が小屋の子どもたちも

川に落ちた経験がある。

 

「でも、

 どうして

 こんな真冬に…

 魚だって居ないのは

 わかっているのに…」

魔が差したとか

運が悪かったとか

そんな稚拙な言葉しか

思い当たらない。

 

「同級生が

 現場に行って

 飲み物を供えて来たって…」

「釣り糸が

 そのまま残っていたって…」

「地面が凍結していて

 滑りやすくなっていたって…」

 

 

「【まさ】も

 御線香を上げに

 葬儀に御邪魔するかい?」

相談したが

「中学生になってからは会っていないし

 大勢で押しかけても迷惑だろうから…」

「情報や憶測が飛び交っているけれど

 【まさ】の後輩が

 人懐っこくて

 いい子だった事実は間違いない。」

参列は遠慮して

遠くから偲ぶことにする。

(……合掌……}

 

 

 

香取市は

美しい水の街。

一方で

十数年ごとに

中学生が水の事故で亡くなっている。

台風に時期に

農家の方や市民が

事故に遭うことも多い。

 

前途ある市民を失う…

何とも遣る瀬無い水の事故。

「ライフジャケットは?」という意見を

一度は否定したが、

この「水の街」では

常備するべきなのかもしれない。

 

自転車のヘルメットのように

努力義務にするとか

市費で補助金を出すとか…

 

「当該校の生徒指導は十分だったのか?」

「行政からの通知は遅くなかったのか?」

「それぞれに『自分事』として対処していたのか?」

そんな思いも過るが、

「私も『他人事』のような油断が合った…」

「御家族の心情に触れないのは

 察すると辛すぎるから…」

反省し、

他人や自分を評価しても

時は戻らない…

 

まずは無心に、

【まさ】の後輩の御冥福を

心より祈っている。

(………改めて合掌………)

 

 

 


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