7月9日(木)
下手な役者の演技のごとく、からだ全体で大きく呼吸をしないと息が詰まりそうになります。まるで肺に重しがあるように感じます。それでも息苦しさは解消しませんでした。
時間が経つにつれて、どんどん苦しくなってきます。咳も止まりません。妻は仕事で不在のためタクシーを呼び、一昨日診察を受けた総合病院へ向かいました。
平日午後ということもあり、待合室は空いていて、1時間程で自分の診察が回ってきました。
私が診察室へ入ると「予約は来週ですが、どうしたんですか」と医師から尋ねられた。
「一昨日いただいた薬を飲んでいますが、症状が悪化して、息苦しいんです。新たに左肩からみぞおちにかけて痛みがあるんです」と症状を説明したところ、医師は「あなたが今診察室に入ってくる足取りを見ていましたが、とても息苦しい人の歩き方じゃなかったですね。なんともない感じですよ。」と否定されました。
「いえいえ、本当に苦しいんです。もう一度検査をしてください。」と切々とお願いしたところ、医師は渋々レントゲンと血液検査をオーダーしてくれました。
検査の結果が出たので、再度診察室へ入ったところ、医師の態度は一変しました。
「2日前のレントゲント全く違いますよ。お腹に水が溜まって横隔膜を押し上げています。これでは苦しいですね。血液検査では一昨日正常値だったものも7項目も異常値になっています。炎症反応も出ています。追加で心電図と心エコーをとりましょう。」と言われ再び検査へ向かう。
心電図を終え、心エコーを取るが、なかなか検査が終わらない。
検査技師が二人がかりでモニターをチェックしている。やはり異常があるようで電話連絡をしている。
そのうち、狭い検査室に医師と看護師がやってきた。
「検査の結果、心筋梗塞の所見が認められます。この病院では対応できないので、心臓専門の病院へ救急搬送します」と宣言されたのです。
心の整理もつかぬまま、ストレッチャー(寝台車)に乗せられ、病院の玄関まで移動し、待ち構えた救急隊に引き渡され、救急車で心臓専門の循環器病院へと搬送されたのです。
驚いたのは、救急隊のストレッチャーに体を移動して搬出される際に、病院の会計の方から「会計は後日で結構ですので」と言われたことです。
ひょっとして死ぬかもしれないんですけど。妻に伝言できるかな。
複雑な思いで総合病院を後にしたのでした。
一昨日は、セカンドイピニオンでこの病院へ来てよかったと思いましたが、今日は検査を渋られました。
もし検査をしていなかったら、どうなっていたのだろう。
患者は、医師から「大丈夫ですよ」と言われると反論しにくいものです。
しかし、自分の気持ちを隠さず、恐れず、遠慮せずに思っていることを医師に伝えることが肝要です。
あのとき、こうしておけば良かったと後悔しないようにしたいですね。
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