アルバム・カバー曲ラストは「ヨイトマケの唄」です。Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=4FZYeD2YqTc
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/256292/
美輪明宏さんがこの曲をレコードとして発表されたのは1965年、まだお名前は丸山明宏さんでした(私はどうも木島則夫モーニングショーで歌われていたのを見た記憶があります)。発売当時、40万枚のヒットとなりましたが、歌詞に出てくる「土方」や「ヨイトマケ」に対して「差別用語に当たるのでは?」との懸念から、民放では長く放送されなかったという経緯がありました。
2012年の紅白歌合戦で黒一色のシンプルな衣装でこの歌をフルコーラス歌われた美輪さんのお姿は、老若男女と国籍を問わず全ての視聴者の感動を呼び起こしました。
Kiinaもまた国フォのスペシャルコンサートでは、シンプルなスーツをまとって文字通り「力の限り」にこの曲を熱唱しました。
小さい頃からいじめられていたこと、ご両親が裕福ではない中で一生懸命働いて育ててくれたこと、大好きなお母さまのこと。全てが自分の体験と重なって、「ヨイトマケの唄」の世界に深く深く入りこんでしまったのでしょうね。客席もKiinaの歌唱の間中、ずっと息を止めて聴いていたような気がします。
年明けにスタートした川越でのツアーコンサートや2月1日、2日に中野サンプラザのデビュー記念コンサートでの歌唱の方が、少しだけ力が抜けて豊かな表情でもっとKiina自身の「ヨイトマケの唄」になっていたように思います。
川越では涙を流しながら聴いていたお客を見てKiinaご自身が泣いてしまうという場面もありました。
テクニックだけでは歌えない、歌い手の人生や人間性がそのまま歌に表れる怖い曲です。
Kiinaもこれまでずっと内面に抱えてきた様々な感情と向き合うという作業をしながら、この曲に挑んだのでしょう。
出来ればCDではなく生のステージで、生のKiinaの歌声で聴きたい曲です。