朝からもう真夏の日差しと気温でしたが、せっかくの休日、西寄さんと曾我廼家寛太郎師匠のお芝居を観に浅草まで行って来ました。
数々のKIINA.イベントで懐かしい浅草公会堂ですが、お芝居が行われたのはメインのホールではなく和室仕様になっている集会室でした。
メインは「紺屋と高尾」という、元々は江戸落語で有名な噺を上方にアレンジしたお芝居。吉原の最高位花魁の高尾太夫を新派の女優さんでいらした岡久美香さん、高尾に一目惚れした紺屋職人を寛太郎師匠、紺屋に付添う医者の役を西さんという三人芝居に仕立てられていました。
寛太郎師匠のお芝居が素晴らしいのは言わずもがな。それと対等に丁々発止のやり取りをする西さん、凄くないですか?
何より寛太郎師匠と西さん、息がぴったりなのです。
いっぱい笑わせていただたいて、ホロリとさせていただいて、また笑わせていただいて…
とても良い時間でした。
お芝居の後で寛太郎師匠がしみじみとおっしゃっていました。
松竹新喜劇のお師匠の藤山寛美さんが亡くなる3か月前に舞台にかけたのが、この「紺屋と高尾」だったそうです。
大阪の新歌舞伎座で舞台から花道いっぱいまで3組の花魁道中が歩いて、総勢70人の舞台。高尾役には新派から波野久里子さんに来ていただいたそうです。初めは気乗りしていなかった波野さんに、弟の勘九郎さん(後の勘三郎さん)が「お姉ちゃん、藤山寛美さんの舞台は絶対出た方がいい!」と強く勧められたのだとおっしゃっていました。
新歌舞伎座の花魁道中、それは見事なものだったでしょうね。
でも、幕引きも電気のスイッチも自分たちでやる3人芝居で、ちゃんと吉原も紺屋も目に浮かんできましたよ。
お見送りしていただいた写真、真ん中の人物をカットしたのでちょっと不自然です(笑)。
たぶんお話ししても差し支えないと思いますが、東京ガーデンシアターのコンサートに西さんは参加されないそうです。
残念ですが、KIINA.も「(演歌は)25周年バージョンで」って説明してましたね。
新しいかたちの「氷川演歌」も楽しみにしたいです。