9月29日のシングルリリースから12月1日のアルバムリリースまでの2か月間も、Kiinaのスケジュールはビッシリ。でもそれは、新人の頃の「何がなんだか分からないうちに」とも「心身の不調を押して」とも違って、Kiinaご本人も20周年に向けて一つひとつのお仕事に前向きに取り組むような充実した日々だったのではないかと(勝手に)思っています。
この年の手帳めくってみても、自分の仕事とKiinaのスケジュールの書きこみで毎月真っ黒です。
通常コン、2ショット撮影会、NHK歌謡コンサートにテレ東の木曜8時のコンサート。毎年恒例の虹コンの他にこの年は前橋市のホールでNHKチャリティーコンサートも開催されました。JASRAC主催の「昭和の歌人たち」も。大きな音楽イベントにKiinaは欠かせない人ですから。
個人的に特に忘れられないのが、10月18日に秋田県五城目町で行われたのど自慢と11月4日に訪ねた(Kiinaの足跡をたどる)角館の旅です。
この時ののど自慢は、拍子抜けするほどKiinaファンの観覧が少なくて(笑)。当日の朝、偶然集結したKii友さんと3人で300人分ぐらいの応援を頑張りました。
角館は、11月2日にテレ東で放送されたグッチ裕三さんとKiinaの旅番組でおふたりが巡った場所を辿ってみたのです。
東京生まれ東京育ちのグッチさんですが仙北市の観光課の方たちと親しくてらっしゃって、番組ではグッチさんがKiinaを案内するかたちになっていました。
この時は知る由もなかったのですが、この翌年にグッチさんは正式に仙北市の観光大使に就任されたそうです。
https://common3.pref.akita.lg.jp/kenjinkai/archive/kenjinnews/541
さて、そんな超多忙の中、12月1日にアルバム「靳・演歌名曲コレクション2-愛しのテキーロ/男花-」がリリースされました。
「素敵なバースデイ」のDVD付きの初回限定盤Aタイプと
https://columbia.jp/artist-info/hikawa/discography/COZP-1130-1.html
通常盤 Bタイプです。
https://columbia.jp/artist-info/hikawa/discography/COCP-39408.html
前半6曲のオリジナル曲と後半6曲のカバー曲プラスボーナストラック1曲付きの13曲です。
1曲めは「男花・シングルバージョン」。前作の「靳・演コレ1」に入っている「男花」はアルバムバージョンということになりますね。
2曲めは「御免」。Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=JcDJh1GtX5A
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/198777/
作詞の朝倉翔先生と作曲の大谷明裕先生が「歌舞伎の世界観を取り入れてみよう」と作ってくださったそうですが、ロック調のリズムに和楽器を多用して、Kiinaの歌い回しもこぶし・巻き舌満載。同じロック演歌でも「男花」とは180度違う世界を見せてくれていますね。
曲の内容は、恋人がいつの間にか友人と恋仲になってしまったようだ。俺に言えずにいるふたりに代わって俺の方から別れを告げてやるぜ、というもの。言ってみればKiinaの「残雪の町」とシチュエーションは同じなのですが。歌詞と曲調でこんなに違ったものになるんですね。
「サァ サァ サァ サァ」が男の痩せ我慢を象徴しているようで、本物の歌舞伎の1シーンのように気持ち良く響きます。
この年のスペシャルコンサートのオープニングが豪奢な連獅子装束のKiina。「男花」に続けての「御免」はまるで歌舞伎人形のようでしたね。
「御免」も華やかでインパクトがあって、ついつい「シングルに!」とお願いしたくなる一曲でした。
ところで、アルバムインタビューが掲載されていた「歌の手帖」誌面で、「最近『御免』と謝りたいことは?」との質問にKiinaは「両親を旅行に連れて行ってあげられないこと」と答えていました。
この時の忙しさでは確かに難しかったでしょうね。今回の休養の間にご両親との旅行や一緒に過ごす時間がたっぷり取れていたらいいなと、心から思います。