アルバム収録最後の曲は、鶴岡雅義と東京ロマンチカ「小樽の女よ」。
Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=8DeIB1WkVOw
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/80214/
言わずと知れた東京ロマンチカの代表曲で、三条正人さんの甘い美声が記憶にある方も多いと思いますが。
う〜〜ん……いいなぁ……
Kiinaの歌声に、すっかり聴き惚れてしまいました。
目をつぶって聴きながら、母親でもないのに「すっかり大人になって…」と深い感慨に浸ってしまいました。
ここにいるのは「若いけれど歌の上手い、まだ少年ぽさを残した青年」ではなく、歌謡界を背負って立つのに相応しい実力を備えた堂々たるトップリーダーの姿です。
「一剣」や「浪曲一代」のような大仰な曲ではなく、「小樽のひとよ」のKiinaの繊細な表現で、しみじみとそれを実感しました。
Kiinaのファンとしてリアルタイムで横で伴走している時には見えなかったものが、一度立ち止まって来た道を振り返った時に「ああ、あれがひとつのヤマだったんだな」「あそこが分岐点だったんだな」と分かることがあるものなんですね。
「箱根八里の半次郎」から一曲一曲、今日まで180曲余りを順番に聴いてきて、Kiinaの心の内の変化までは勝手に想像することは出来ないけれど、歌手としての実力なかんづく表現力の進化は手に取るように実感出来た気がします。
今回のアルバムを「歌の手帖」さんは".フレッシュな成熟"と表現されていました。
まさに言い得て妙な言葉だと思います。
「小樽のひとよ」は、そんなアルバムの掉尾を飾るのに相応しい、「31歳の氷川きよし」の実力が実感出来る見事な一曲になっていたと思います。