風ちゃんがやってきた＜6＞

半分開いた扉から
一人掛けのソファが見える。

その上にあぐらのように
お座りをしている犬・・・

・・・が、こっち見てる。








´・ω・｀











(・_・)









「ほ、本物の風ちゃんだ」
(芸能人かいな)


その瞬間、右から左へ
姿を消してしまった
風ちゃんがビビりだということを忘れていた。
あまりかまいすぎない方が
寄ってくると聞いていたので、
全力で無視して預かりさんと
お茶しながらしばし会話を楽しんだ。

目では預かりさんを見ながら
視界の隅に全神経を集中させて茶色を探しながら
これでもかというくらい楽しい空間を演出し
出されたケーキを食べていた・・・






|ω・｀






| ´・ω・｀








| ´・ω・｀ おいしい？



(いやしんぼ)風ちゃん登場の瞬間。

風ちゃんがやってきた＜5＞

問い合わせ・・・

放っといたら殺されてたはずの命だし、

「ありがたがられる事があっても
拒否される理由なんてないだろう」

と思っていた(ごめんなさい！)。
でも道のりは思いのほか険しかった。




預かりさんから提示される厳しい条件。
保護犬がどれだけの意味を持って
生き残ったのかという現実の重さと、
預かりさんの愛を同時に実感した。




「(思ったより責任重いな
大丈夫かいな自分・・・)」





迷いをよそに、
トントン拍子で決まるお見合いの話。
問い合わせから1週間後の2010/3/27、
憧れの風ちゃんとお見合い。





部屋に通された




その瞬間の記憶だけは
スーパースローで思い出せる。

風ちゃんがやってきた＜4＞

2010年3月20日、
ネットで犬について検討中に
旭川で里親募集している
2匹の仔犬を発見した
2日前に掲載されたばかりだった。



一方は鼻黒で甘えんぼで
犬も人もだいだいだい好きー！
もうどうにでもしてな女の子。
もう一方は耳が大きくて人見知りで
仔犬の割に警戒心が強く
困った顔な女の子。

どう考えても犬飼いビギナーには
後者は重いような気がするが、
そこはてらこや、何故かそのキャラに
とてつもない魅力を感じてしまったのである。
(なんでだったんだろう？)



両親に見せてみた。



私「この子たち旭川で
里親募集してるんだってよ～(*´д｀*)」

母「耳大きい子の顔が好みだなぁ」

私「でそでそ～」

母「でも人懐っこい子がいいなぁ～」

私「そうねー(←聞いてない)お父さんは？」

父「(笑)」

て「今のうちに止めないと
同意したとみなして問い合わせします(ニヤニヤ)」

父「別に嫌とは言ってない(笑)」

母「・・・えっ、飼うの？」







これが風ちゃんとお見合いするきっかけだった。

風ちゃんがやってきた＜3＞

てらこやにとって一番の心配は
危険物や貴重品の避難場所だった。
ただでさえ物が多く収納が少ない我が家では
高いところに避難したところで
猫には届いてしまうと思っていた
正直それ以外はどうにでもなると思った。




「犬か。(ムフフ)」






犬は散歩が必要だな・・・
きっと家具とかかじるだろうな・・・
あと吠えるな・・・



散歩は楽しみに変えられるかも。
家具なんて消耗品だし
私のお金で買ったわけじゃないし(ぉぃ)・・・
犬は吠えるんだから仕方ないじゃん！




そんなこんなで犬が有力となった。
まだ家族には相談もしていなかったので
まだ夢の段階だった。







そしてある日てらこやは見た。

風ちゃんがやってきた＜2＞

2010年3月、社会人1年目を
終えようとしていたてらこやは、
犬や猫の動画を見てかなりその気になっていたが、
悩みに悩んでいることがあった。





犬か・・・・・・




猫か・・・・・・




てらこやはどっちも好き。
母は犬派、父は猫派。

母は活発でニコニコ、
ちょっと感情派でハッキリした性格。
まさに犬キャラ。

父は好奇心旺盛、
感情をあまり表に出さない慎重派でマイペース。
まさに猫キャラ。






「悩むのだ・・・」








てらこやは悩んだ。