母の思い出は、必ずしも楽しく美しいものばかりではない。
母は、昔ながらのお嬢様の典型で昔の専業主婦なので、世間知らずでデリカシーに欠け、ヒヤヒヤすることしばしばだった。
ユーモアがあり、楽天的で、姉御はだ。周りに持ち上げられ、悪く言うとイイ気になる。周りがホントは、どう思っているかなど全く気にしない。
他人には、自慢にしか聞こえないであろう、海外生活、数多くの海外、国内旅行の話。
周りには決して豊かな人ばかりではないのに。
娘に対しても、娘が言われたくないと思っていること、人生の汚点と思っていることを20年以上にわたり、言い続ける無神経さに辟易し、実家から足が遠退いていることに気付きもしない。
自分の言動はさておき、「邪険にしたら化けて出る」と。
結局は、面白い人でした。