ザ・カレーライスの歴史03

中2の文化祭がひとつの転機となりますかね。
私たちは、なんとかギターをかき鳴らすことができるようになり、オリジナル曲を5曲くらい用意して、文化祭に参加することになりました。この年の文化祭は、各教室での展示を主にした形式の文化祭です。われらの中学は、展示と舞台とを1年ごとにやる文化祭の形式でした。音楽室で演奏するスポットがあることになり、私たちも参加エントリーしました。
当時の我々の楽器は、フォークギターが2本、箱ドラム、それとガットベースでした。
ガットベースというのは、捨てることになったガットギターのブリッジ部分の弦の穴をむりやり広げ、ベース弦を強引に張ってベースとしたものです。まともな音は出ていなかったと思うし、あまり意味はなかったが、カッコだけでも真似できれば大満足だった私たちは、それが最高のパフォーマンスだと信じていました。
そんな中、3年生の先輩たちの演奏は、私たちにカルチャーショックを与えてくれたのです。本物のドラム、本物のエレキベース、エレキギターによる演奏です。しかもビートルズのゲットバックをやっている。
中学生がドラムやエレキを使ってもいいんだ。という驚きと、バンドってのは、オリジナルじゃなくて、ビートルズの曲をやってもいいんだ。というわけの解らないだらけの感動のしかたをしていました。
結局、箱ドラムやガットベースは活躍することなく、先輩たちにドラムとベースを借りて演奏させてもらったような気がしますが、何をどんな風に誰が歌ったか等、あまりにも自分たちのレベルの低さに何も覚えていません。
文化祭後、12月には、中山はエレキギターを買い、中西はエレキベースを買い、関は、ドラムを買い、個人練習に明け暮れ、少しずつバンドとして演奏できるようになっていくのでした。
続く