「一夜のフォルティッシモ」
張鵬(チャン・ポン)が寝ようとしていると緑籬(ルーリー)が「まだ寝ないでください。私が厳選した衣装です。今夜は…」と言ってくる。また、俺を誘惑していると思った張鵬は、緑籬が用意した妖艶な衣装に着替えることに。
緑籬は張鵬を外へ連れて行く。「お待ちくださいね、じき到着されます」と言う緑籬。緑籬は後押しできるのはここまでだと言うと行ってしまう。
しばらくして皇太子が来る。張鵬の後ろ姿に見とれる皇太子。
互いに顔を見合せた張鵬と皇太子は、同時に「なぜ…」と言う。
皇太子が「なんて格好だ、はしたない」と言うと「突然、来るほうが悪い」と張鵬は返す。緑籬には伝えていた、今夜、そなたと単独で話があると、と皇太子は言う。“あの小娘め、俺をハメやがった”と思う張鵬。早く着替えろ、と皇太子から言われ、張鵬は着替えてくる。
“張氏家譜”を卓の上に置いた皇太子は「実家に帰る日まで、これを暗記するのだ」と言う。「読もうにも読めないんだよ」と言う張鵬。皇太子は「教えてやるから頭にたたき込め」と言い、母や従兄の似顔絵を見せる。張鵬が答えることができず、何度もふざけるなと怒る皇太子。
皇太子と張鵬は張芃芃(チャン・ポンポン)の実家へ。
皇太子の後ろに立った張鵬は「兄貴、頼りにしているよ」と言う。覚えていないのがバレたら、一巻の終わりだろ?と。「分かればいい、指示してやる」と言う皇太子。
一族総出で2人は迎えられるが、その中には江映月(ジャン・インユエ)もいた。驚いた張鵬が「なぜ江氏が?」と聞くと「彼女は王妃ですが、張家の落ちぶれた遠縁です」と緑籬が答える。
皇太子は屋敷へ向かって歩きながら、チラリと江映月を見る。
夜。雨の中、庭で映月と密会する皇太子。「そなたも戻っていたのか」と皇太子が言うと、映月は「数日、会えないだけでも私には永遠に感じてしまいます」と話す。皇太子は緊急でなければ張家で会うのは控えようと言う。「一日中、お姉様につきっきりだなんて。お姉様の邪気に魅せられたので?」と聞く映月。皇太子は「迷信の類いは好まん」と返す。
映月が「私の考えすぎですね。ただ殿下の変わりようが解せないのです」と言うと、皇太子は「そなたも覚悟していたはず、張芃芃は障害だと」と話す。「承知の上です。1つだけ答えてください。誓いを覚えていますか?」と映月が言う。皇太子が「ああ」と答え「では早く果たしてください」と言う映月。皇太子は「急いてはならぬ、身を滅ぼしてしまうぞ。そなたも大それた真似は慎むように」と言う。
映月を先祖の位牌の前へ座らせ「両親を早くに失ったお前は、張家で育ち屋敷の者からも令嬢として扱われてきたはず」と言う范氏(張芃芃の母)。映月は「伯母上と張家には返しきれぬ恩があります」と言う。范氏は「私を伯母だと思っているわけね。では、お前の母のためにも破滅の道から救わねば」と話す。そこに張鵬が来る。
范氏は張鵬に「今から証人になって。虐げたと思われては困るわ」と言う。乙女に対して過酷すぎると思った張鵬は、男としてこのまま黙っていられないと、范氏に「何があったのか知りませんが、こんな罰を与えなくても」と話す。「これでも軽いほうよ」と張鵬に返すと「娘娘が池に落ちた件は、お前に責任があるのよ。故意かはともかく、常に敬い、全力で守るべきでしょう」と言う范氏。張鵬は「私は無事でしたし、気にしてもいません。だから映月を責めないでください」と頼む。そんな中、皇太子も来る。
「義母上、江氏は趙(チャオ)王の妃。こんな罰は不当かと」と言う皇太子。范氏は「言わせていただきますが、映月が趙王の妃ならば干渉することこそ不当ではありませんか?」と返す。皇太子は「映月とは付き合いも長く、妹も同然です。干渉とは言わぬのでは?」と言う。「幼なじみが兄妹同然ならば喜ばしいこと。ですが、しょせんは男と女、しかも互いに伴侶を持つ身ならば親しい兄妹の情であるほど非難の的となりますよ」と忠告する范氏。
皇太子に目で訴えられた張鵬が仕方なく「せっかくの里帰りなんですよ。映月をずっと跪かせてはご先祖様も疲れてしまいます」と母に言い「では娘娘の手前、ご先祖様を休ませてあげましょう」と范氏も許してくれる。
范氏は積もる話でもしましょうと、皇太子を客間へ連れて行く。
庭を緑籬と歩いていた張鵬は「母上は皇太子に何の用があるんだ?」と聞く。「人払いしているので何でもアリでしょうね」と答える緑籬。どういうことか張鵬が理由を聞くと、緑籬は「20年前、祖父上がご存命の頃のこと、まだ分家していない張家を長男の嫁である夫人が仕切っていました。当時、新たに張家に迎えられた婿は、侍女と私通した事実を夫人に見つかり…処刑されました」と話す。それを聞いた張鵬は、皇太子が殺されることを想像し、斉晟(チー・ション)が張家で死ねば自分にも類が及ぶと思ってしまう。
急いで客間へ向かった張鵬は「飲むな!」と叫びながら、皇太子が持っていた盃を払い落とす。「早まってはいけません」と范氏に言う張鵬。娘の行動が理解できないまま、范氏が「殿下、お戻りください。先ほどの話をお忘れなく」と言い、皇太子は「ご安心を。全力を尽くします」と言って出て行く。
どういうことなの?と范氏に聞かれ「考え直して。彼を殺せば破滅しますよ」と言う張鵬。「何の話だか分からないわ」と范氏が困惑すると、張鵬は「斉晟を殺すんじゃ?」聞く。急いで張鵬の口を自分の手で封じ「言葉を慎みなさい。首が飛んでしまうわよ」と言う范氏。
張鵬は「以前、母上は張家の婿を殺したそうですね」と言う。范氏はあきれたように「また、その話?あの男は酒楼で臓物を食べた後、屋敷で私が届けた白ナスやレンコンも食べてね。食べ合わせが悪いのも知らず死んでしまったの」と話す。
皇太子が道を踏み外さないのは、張家の勢力を恐れてのことだと言う范氏。張鵬が「私は安泰に暮らせれば十分よ。斉晟とは距離を置きたいし、関わりたくもないわ」と言うと、范氏は「バカね、嫁入り前に言ったでしょう。お前に敵意がなくても誰かが仕掛けてくると。だから保身の切り札を持ちなさい」と話す。それは世継ぎのことだった。
東屋で寝転ろびながら「奴と禁断の恋に落ちろってか?この体を捧げるなんて。しかも斉晟に?ふざけんなよ」と言ったあと、吐きそうになる張鵬。その時「座れ」と言う皇太子の声が。張鵬は慌てて体を起こし、正座する。その隣に座る皇太子。
皇太子は「今朝は祠堂で助かった」と言う。張鵬は「気になさらず。私は用があるので失礼」と行こうとする。しかし「座れ」と皇太子が言い、張鵬は行くことができない。
「話がしたい」と言う皇太子は「部屋に飛び込んできたのは私を案じてのことか?」と聞く。「うん」とうなずく張鵬。皇太子は「そなたは変わったな。以前に比べ人の気持ちに寄り添っていた。ますます気にせずにはいられない」と言う。妻であるそなたにはつらい思いをさせた、いつか埋め合わせがしたいと。思わず張鵬は「絶対やめて」と言ってしまう。「まあいい」と言うと皇太子は行ってしまう。
“ベイビー”(緑籬)を前に「思い切り泣きたい気分だ。斉晟の子を産むだって?触られただけでトラウマになりそうなのに」と言いながら酒を飲みまくる張鵬。さらに緑籬を横に座らせ「怖い、怖いんだよ。この毎日はつらすぎる。だって俺に子供を産めって言うんだぜ。俺の望みなんて可愛いもんだ。酒とうまい肉、そして“女漬け”の日々。それくらい望んでもいいだろ」と言ってまた酒を飲む。
酔いつぶれた張鵬は寝台に運ばれる。朦朧とする意識の中で、そばにいる緑籬と寝台で絡み合う張鵬。
翌日。緑籬が寝ている張鵬を起こしに来る。「もう起きてたのか」と聞く張鵬に「早々に。皇宮に戻るので準備していました」と答える緑籬。
体を起こした張鵬は「昨夜は疲れただろ?ご苦労だったな」と言う。緑籬は笑いながら「娘娘ほどでも。昨夜は私よりお疲れですよね」と返す。張鵬が「戻ってから続きをするか?」と聞く。「お互いの合意の下でしたら、戻ってからでもできますよ」と緑籬は恥ずかしそうに言う。
帰りの馬車の中。張鵬は皇太子の首もとにキスマークを見つける。「昨夜はきっと江氏と…。さすが趙王と実の兄弟だけあるな。江氏に骨抜きにされてる。皇太子ともなれば、毎晩“ヤリたい放題”だ。でも絶対、女を可愛がりすぎるな。1日目は愛嬌ある女も、2日目にはわめき出す。3日連続で甘やかせば“モンスター”になるぞ」と言う張鵬。皇太子は「なぜ江氏を勧めようとする」と聞く。張鵬は「恋愛の心得を教えているんだよ。自慢じゃないが、俺が本を書けば若者の恋愛バイブルになるぞ」と話す。
「一夜で何たる変わりようだ」と言う皇太子。張鵬は「私に言わせれば、そっちが江氏を好きで結構。うまく、だまし合ってればいい。女なんてどれだけ美人でも、いずれ歳月という刀に斬られる」と言う。怒った皇太子は張鵬を馬車から降ろし行ってしまう。
緑籬がなぜ降りたのか理由を聞く。分けの分からない張鵬は「命令された。なぜ斉晟は激怒する?俺が何言ったっていうんだ」と言う。
「昨夜は殿下とあれほど親密だったのに、なぜケンカなんか」と言う緑籬。驚いた張鵬が「昨夜、俺はお前といただろ」と言うと、緑籬は「泥酔するまでは一緒でした。でも、あなた様が寝ると言われまして、その後、殿下がお越しに…」と答える。
昨夜のことを思い返す張鵬。寝台まで運んでくれたのは緑籬ではなく皇太子だった。そして皇太子と一夜を共にしたことも思い出す。
皇宮。2日も吐いている張鵬を心配する緑籬。張鵬は「あの夜のことを思い出すだけで…」と言いながら、またもどしてしまう。
3日後に蹴鞠大会が開催されることに。張鵬は体調が悪いという理由で断わろうとするが、招待状には“各宮の妃はどんな身分であろうと、体調が優れぬことを理由に試合を欠席してはならない”と書かれていた。
張鵬が「休みを取る」と言うと「許さん」と言う皇太子の声が。皇太子は張鵬の手を引きある場所へ連れて行く。
皇太子が連れてきた場所は練習場だった。先祖から伝わるという球を使うと言う皇太子。ふっと笑った張鵬が「私に教えると?」と聞くと、皇太子は「そなたは苦手だからな」と言う。
張鵬は簡単だと思ったが、なかなか蹴る事ができない。そして明日も特訓することになってしまう。
蹴鞠大会の日。白組の隊長は趙王で門番は黄妃、後衛は趙王妃、先鋒は皇太子だった。一方、緑組は隊長が楊厳で門番は李妃、後衛は九王、先鋒は張鵬がすることになる。
試合が進む中、接近する張鵬と映月。映月はワザと腰紐をほどき、なぜか映月の着ていた衣が張鵬の手に。皆は張鵬が映月の衣を脱がしたと思い込んでしまう。「なぜ、衣を引っ張ったのです」と言う映月。皇太子が衣を映月にかけると、映月はさらに「球を奪っただけなのに、なぜ恥をかかせるので?」と張鵬に言う。張鵬は「勝手に脱げたんだろ?」と言うが「黙れ」と皇太子から怒鳴られてしまう。
九王は「気にしないで。真実は明らかになる」と張鵬に言う。そんな中、皇太子はみんなの前で映月を抱き上げ、連れて行く。
皇太子の妃たちも張鵬が脱がしたと思い、好き勝手なことを言い出す。「私は関係ない。罪を着せられるのは一番嫌いだ」と妃たちに言う張鵬。そんな張鵬の頬を、戻ってきた皇太子が叩く。「何をするの」と皇太后が言うと「祖母上、今日のことは皇太子妃の悪意です」と皇太子は言う。
皇太后は「お黙り、どこに証拠があるの」と言う。皇太子は「しかし…」と言いかけるが、皇太后は「やめなさい。趙王妃のことに、お前の出る幕などない」とさえぎる。納得できない皇太子は、張鵬に背を向け行ってしまう。
ーつづくー
張鵬にとっては衝撃の一夜が( ̄▼ ̄|||)
でも、冷めた関係からは一歩前進なの?
とか思ってたら、映月の企みでまた複雑な関係に。
実家で張鵬は映月を助けてあげたのにぃぃぃぃぃ( ̄^ ̄メ)
ちゃんと潔白が証明されるかな?
誰か見ていた人がいないのかな?
皇太后みたいに皇太子にも信じてほしかった…(;д;)
趙王も毎回気の毒。
みんなの前で皇太子に自分の妻を連れ去られちゃったんだものね。
赤い紐もせつなーーーい。
でも、どこか笑える…( ̄▽ ̄;)
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