高齢者のケアで気をつけること

介護士が知っておくべき「転倒」について

知っておくべき高齢者の転倒リスク

2024-03-11 12:21:52 | 危険

高齢者であれば一度は転倒した経験があると言われるほど、高齢者にとって転倒は身近な危険です。そして、転倒した高齢者の約1割が骨折するという心配なデータもあります。介護者は転倒のリスクについて理解しておくことが大切です。

高齢者はバランス感覚や筋力の低下によって転倒しやすくなっていますが、同時に骨密度も低下しているため転倒時に骨折しやすくなります。特に女性はホルモンバランスの関係で、骨粗しょう症になりやすく、ちょっとした衝撃でも骨折に繋がってしまうケースが少なくありません。

高齢者の骨折部位で特に多いのが太ももの付け根です。一度折れてしまうと、完治するまでに長い時間を要し、その間安静にしていなくてはなりません。治療の間動かしていないと、足腰の筋肉は張りを失くし、歩くための筋力が衰えてしまいます。酷い場合には、そのまま寝たきりの状態になってしまうことも少なくありません。

転倒時にケガをした意識がない場合でも、しばらく痛みを伴っている時にはなるべく早く病院で診てもらいましょう。大腿骨を骨折していると、呼吸困難など深刻な状態に陥ってしまう可能性があるためです。骨折したかもしれないと思った時には、まず安静にして患部が痛くない姿勢で救急車を待ちましょう。痛みを伴うのであれば、患部を冷やし心臓よりも高い位置に上げておきます。そうすると内出血や患部の症状悪化を防げます。

日常生活を普通に送っているだけでも、突然痛みが発生することがあります。何か異常が起きた時にすぐに伝えられるように、利用者の家族や近隣の人と日頃からコミュニケーションを取っておきましょう。ほかにも介護士が知っておきたい転倒についての知識は、こちらのサイトにも掲載されています。