クライミング系統はモダン・ローズのつるバラ
『つるバラ』は、3系統に分類することができる。
①「クライミング」 ②「ランブラー」 ③「シュラブ」
簡単に其々のポイントです。
①「クライミング系統」は2種類ある。一つは、元々つる性として作出された品種及び、もう一つは、四季咲き木立性のバラが枝変わり(突然変異)により生じた品種群と呼んでいます。※モダンローズのつる性バラの系統といってもよい。
②「ランブラー系統」は、原種系、ノイバラ(ムルティフロラ)やテリハノイバラ(ロサ・ルキアエ)その他、ロサ・モスカータ、ロサ・セティゲラなどを交配親とする品種群をタンブラー系統と呼んでいる。
③「シュラブ系」は、上記に紹介している系統に含めにくい品種で一般的に「シュラブ樹形」と呼び、半つる性を指している場合があります。なお、イングリッシュローズも含まれます。
③ハイブリッドコルデシー系統 (ハイブリッド・スピーシーズ種)
テリハノイバラとハマナシの交雑種によるつる性のバラ。種類は少ない。
◉クライミング系統についてもう少し詳しくみてみよう
◉クライミングローズ系統は、ランブラー系統よりも枝が太くてやや曲げにくい特徴があります。又、枝の長さは、ランブラーは6m〜10mに達するものもありますが、クライミング系は3m前後と伸長力に違いがある。
最もつるバラらしい系統でしょうか? 枝は斜めに上に長く伸ばすものもあれば、返り咲きしながらやがて強いシュートが出てくるものもあります。
種類として①ピエールドロンサールの様に初めからつるバラとして作出された品種群と②ハイブリッドティー種やフロリバンダ種など四季咲きバラが突然変異によりつる性になった品種群に大別されます。その場合その様な品種は「つる◯○」と表記されます。四季咲き性は失われます。
クライミングの略記号は
◉クライミング Cl
◉ラージフラワード ・クライマー LCl. ( ランブラー系とHT、F の交配)
枝変わり
◉ハイブリッドティー(HT) → Cl HT. クライミング・ハイブリッドティー
◉フロリバンダ(F) → Cl F. クライミング・フロリバンダ
◉ミニチュア(Min) → Cl Min. クライミング・ミニチュア
◉つるバラ
CL
◉ピエール・ドゥ・ロンサード Pierre de Ronsard
系統: CL. クライミングローズ(つるバラ)
作出: 1985 フランス
交配: Music Dancer × Pink Wonder,Cl
樹形 つる性
LCl
◉ルーピング Looping
系統: LCl. つるバラ ラージクライミングローズ系統
作出: 1977 フランス メイアン
交配: 交配親 ザンブラ(Zambra) カクテル(Coctail)
樹形: つる樹形 3m
ClMin
◉のぞみ Nozomi
系統: Cl Min. つる ミニチュア
作出: 1968年 日本 小野寺透
交配: Fairy Princess × Sweet Fairy
樹形 つる性
ClMin
◉安曇野 Azumino
系統; ClMin. つるミニチュア Climbing Miniature
作出: 1989年 日本 小野寺透
交配: Nozomi × Nozomi ( のぞみ ClMin)
樹形: つる性 つる樹形
枝変わり
ClHT
◉つる ブルームーン Cl. Blue Moon
系統: ClHT. クライミング・ハイブリッド・ティー
作出: 1976 オーストラリア
交配: ※Blue Moon の枝変わり
樹形: つる性
ClF
◉つる・グルス・アン・アーヘン. Cl.Gruss an Aachen
◉つる・グルス・アン・アーヘン. Cl.Gruss an Aachen
系統: ClF クライミングフロリバンダ系統
作出: 1937年 ドイツ コルデス
作出: ※グルスアンアーヘン(FL)の枝変わり
樹形: つる樹形
ClPol
◉つる・セシル・ブルンネ Cl.Cecile Brunner
系統: Cl Pol. ポリアンサクライミング
作出: 1894年 アメリカ ホスブ
交配: ※セシル ブルンネの枝変わり
樹形: つる性
ClGr
◉つる ソニア Sonia.Cl
系統: Cl.Gr グランディフローラ・クライミングローズ
作出: 1976年 フランス メイアン
交配: ソニア:グランディフローラ(Gr)の枝変わり
樹形: つる性
以上、クライミング系統はやはり枝変わり種が多いなあ!
系統図