ベンツくんのこと

ベンツくんは一昨年の1月にはかなさんの家族になりました。

犬が3匹もいる我が家にどう言う訳か馴染んでしまった不思議なニャンコです。

その頃はかなさんが働くデイサービスの同じ館内にある特養で長女ちゃんが働き始めまして。

丁度もう少しで一年、と言う所でした。

はかなさんがデイで洗い物をしていたら、急に長女ちゃんが走って来まして。

『お母さん猫飼っていいかな？』と言い出しまして。

いい訳ないじゃん。

我が家犬が3匹も居るじゃんか。

上手くやれる訳ないでしょ？

だいたい仕事中はちゃんと名字で呼べ、と言っているのにご利用者様の前で大声でお母さん、ですから。

その瞬間は、ありえねぇ、と思いました。

で、長女ちゃんは、はかなさんから離れず事情の説明を始めたので、これは聞いてやらないと帰ってくれないな、と思ったので、洗い物しつつ話しを聞くと。

昨夜、長女ちゃんの部署の課長さんの車の下で発見され、逃げずに抱っこされたのでとりあえず課長さんが連れ帰り、一晩面倒みた物のペット禁止のアパートなので飼うわけにもいかず連れて来た、と。

けれども誰も引き取れない、と。

正直言ってはかなさん猫は苦手だったんですよ。

母の実家にいた子は全くはかなさんに懐かず、結局はかなさんが嫁ぐまで触らせてくれず、はかなさんがコタツに当たると待ってたかの様に足を引っ掻かれていましたし、以前働いてた施設で飼っていた猫も触ろうとすれば噛みつき、はかなさんがあげるおやつは絶対食べず…

自分で勝手に猫とは相性が悪いんだと思ったのであまり乗り気ではなかったんですが。

実は長女ちゃんはずっと猫派で猫を飼いたがっていたのに、はかなさんと旦那様の希望でワンコを飼い始めてしまったので、無下に駄目だしするのもかわいそうになってしまって。

とりあえずワンコと会わせてみよう、と提案しました。

会わせて見てとても一緒にするのは無理、と言う状況を目にすれば諦めもつくだろうし、万一上手く行ったら前向きに検討してあげよう、と考えました。

その晩は猫好きなナースさんが一晩だけ預かってくれる事になり、翌朝職場の玄関で待ち合わせました。

迎えに行って見るともう成猫の大きさなのに、ナースさんに抱っこされていました。

ハイ、と渡された長女ちゃんにもご機嫌良く抱かれています。

長女ちゃんがお母さんも抱っこしてみれば、とはかなさんに渡してきました。

人生初のニャンコ抱っこ。

もし逃げられたら二度と捕まえられないかも、と緊張しながら抱っこしましたが、大人しくはかなさんの腕に収まってくれました。

被毛はワンコよりずっと柔らかくて、ワンコよりずっと軽くて、抱っこした瞬間に愛おしく感じました。

そしておうちに連れ帰り、とりあえず玄関にキャリーバッグを置くとワンコズが群がってきて、しきりにクンカクンカ。

ワンコズの気が済んだ所でそっと蓋を開けると、ニャンコ『ハァーッ』と威嚇。

まぁ、こんなデカいのに囲まれれば仕方ないわなぁ。

けどワンコズ怒らないの。

ニャンコも2回威嚇して見せた後は匂い嗅がれてもふにゃ〜とまんざらでも無さそう。

長男トトくんは、誰、誰？遊ぼ！遊ぼ！と大歓迎。

次男こうちゃん、しつこくクンカクンカ。

三男ユクちゃん、関係ないね、目線合わせず。

ともあれ喧嘩にはならない模様。

はかなさん拍子抜けですよ。

その様子を旦那様にTELで伝えた所、『飼ってやればいいじゃん』との返事。

とりあえずワンコ3匹ではかなさんは手一杯なので、猫の必要経費は全て長女ちゃん持ち、と言う約束の元、家族になりました。

その足で獣医さんにいき、虫下しやフロントラインをしてもらい、マイクロチップもない事を確認した上で入れてもらい、病気にかかっていないとの診断も頂き、そのままホームセンターへいって三階建てのケージやトイレや爪とぎ、猫じゃらしに、トイレ砂等色々買い込んで怒涛の1日となりました。

ベンツと言う名前は、獣医さんに連れて行く途中名前を考えながら行った時にたまたまメルセデスベンツとすれ違いまして、はかなさんが『ベンツは？』と言うと長女ちゃんがいたく気に入りまして、決定しました。

今ではもう、目に入れても痛くないほど、可愛いくて可愛いくて仕方がない孫息子です。

ワンコとも仲良しです。

一緒にドライブしたり。

一緒にお昼寝したり。

ワンコを見てて勝手に覚えて、ご飯を貰う時はお手もやります

シャンプーも爪切りも嫌がらずやらせてくれるお利口さんで。

お帽子も被ってくれます🥰🥰🥰🥰🥰

以上、はかなさんの孫自慢でございます。

お付き合いいただきましてありがとうございました。