失語症は、脳の言語中枢が損傷されることで。「聞く」
「話す」
「読む」
「書く」
の言葉を操る能力に障害がある状態。
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)、事故による頭部外傷、脳腫瘍などが主な原因。
脳の損傷部位や広さによって、一人一人症状が異なります。
言葉によるコミュニケーションが難しくなります。
失語症と一緒に起こりやすい症状
- 右半身の麻痺
- 右視野の欠損、右がわへの注意が向けにくくなる
- 身振りやジェスチャーがむずかしくなる
- 計算がむずかしくなる
- 同時に2つ以上のことに注意を向けにくい
- 集中力が低下しやすい、疲れやすい
- 感情のコントロールがうまくいかない
- 気力が出にくく、自分から行動を起こしにくい
病前とあまり変わらないこと
- 日常的な挨拶や社会的にふさわしい態度をとること
- その人らしい性格
- 過去を思い出す事や新しい事を記憶する力、時間や場所の感覚
- 状況を判断する能力 など
失語症のある人の気持ち。
突然言葉の分からない外国で生活するとしたら・・・
公共交通機関を利用する
買い物に行く
役所で手続きをする
外食をする
友達を作る(友達全然𝙬𝙬𝙬)
とにかく、生活上で言葉を使う、色々な活動が難しくなりそうです。
失語症の人も同じように困ることがあるのです。
こんな風に感じています
・言葉が出ないことが恥ずかしい、人の集まる所は行きたくない
・いつも不安な感じ、何となく居心地が悪い
・話していると疲れやすい
・周囲の音が耳障りに感じる
こんなことが大変・困ります
・言いたい言葉が見つからない
・普通の話し方だと、速くて聞きとれない
・同時に何人もの人と話すと何を言っているかわからない
・私が話し始めるまで、または話し終わるまで、待ってくれない
話し相手に望むこと
・ゆっくり話してほしい
・話すだけでなく、文字や絵をかいて伝えてほしい
・十分理解できず、話せないこともあるが、対等に扱ってほしい
失語症の特徴
聞いて理解する
・言葉を耳で聞くだけでは、話の内容を頭にとどめておくことが難しいことがあります。
・人名や場所名などの言葉の他、日時や時間、金額など数字も聞き間違うことがあります。
・「うんうん」と頷いたり、復唱出来ていても十分に理解していないことがあります。
読む
・短い文に比べ、長い文の内容を理解することが難しいです。
・仮名よりも漢字の方がわかりやすいことが多いです。
・音読がむずかしいことがあります。
話す
・言葉が思い浮かばないことがあります。
・言いたい言葉と違った言葉が出てくることがあります。
例:音の言い間違い、 違った意味の言葉、正反対の言葉、
前言った言葉と同じ言葉が続く、数字の言い間違い
・言葉の間違いは、ご本人が気付けるときと、気付けないときがあります。
・話し相手の言葉を復唱したり音読していても、その意味がわかっていないことがあります。
書く
・文字を思い出せない。
漢字の方が仮名より思い出しやすい、仮名の方が漢字より思い出しやすい、どちらも
思い出しにくいなど、人によって症状は様々。
・漢字や仮名、助詞の書き間違いがあり。
・単語よりも文章で書く方が難しい。
・目線を合わせ、お互いの顔が見えるところで
・騒がしい場所を避け、会話に集中できるように
・ゆっくり、はっきり話す
・わかりやすい言葉で、短く話す
・一人の人として対等に接する
・先回りせず、ご本人の言いたいことを「待つ」。
失語症により、病気や事故で突然ことばが不自由になった。