季節の変わり目は
いろいろと、心境の変化や
環境の変化も
ふと、湯島に足が向いた。
天神様の横の坂を上ると
花の良いにおいが坂の足取りを軽くした。
悩みはつきない。でも花の香りは
なんともいい。
年年歳歳花相似
歳歳年年人不同(唐詩選)
という感じでしょうか?
そう、今日は雨上がりのせいか
花粉症の症状が良く、これならいい店で呑んで
香りと味を楽しめるというおもむきだった。
日本酒を本当にお好きな方向けの
酒房「壷中」
店主のお二人の物事の造詣が深ければ当然ながらお店もすてきです。
ここで、僕が下手な文章で表現しても始まらないのですが
書きたいので書きます。
酒はそのお酒本来を旨くする
ちょうどいい温度で暖めてくださる。
本当に旨い。
杜氏の意思を尊重した温度でだ。
だから、旨い。旨いとしかいえない。
肴もうれしい。
僕の好きな物があった。
僕は、割と発酵系の食材が好きなので
大変満足だった。
菜の花食べたいと思ったときに
それを食すこともできタイムリー。うれしい。
和え物の辛さは絶妙だった。
空(くう)のある空間美の店内で
酒がすすむと、いろいろな事を思い出す。
亡くなった友人の顔や、
風景、言葉などだ。
スマホが振動して、操作してしまったが
無粋だったかもしれない。
切っておくべきでした。
鉄瓶がかすかに唸る。
その音に幼少の頃の冬を思い出していた。
うれしい。
僕たちは知らない間に、こうした「かそけき音」を
いろいろな雑音の中で、聞き分けていない。
言いたいのは、ここは落ち着くのだ。
日本人で良かったと思えるのだ。
また、迷う事があったが、
上質な時間と向き合えば、なにが問題なのかが
見えてくる。
そうした時間に感謝したい。(合掌)
帰りの坂道が心地よかった。