何度も書くけれど、今年は日本最大のよさこい系イベントであるソーラン、そしてよさこいの本家本元本場の高知のよさこい祭り、ソーランの石川県バージョンであるソーラン日本海。
これら全てを制覇したわけだが、自分の出発点であるのは、3大よさこいイベントの末席であるどまつりなのは歴然たる事実。
どまつり前は燃え尽き症候群で期待度は薄かったけれど、いざ前夜祭が始まると自分の好きなチームが登場して、再点火したのは言うまでもない。
ソーランで思い入れが強くなった「名古屋学生チーム・鯱」、もともと思い入れが強い、「夜宵」、「常盤」、「心纏い」。
前夜祭で非常に客席が沸いた「笑TIME」も含めて、これは盛り上がるぞと期待したファイナル。
発表を聞いてガッカリ。
■どまつり大賞 D.D.M&暁 ≪愛知県半田市≫
■準どまつり大賞 笑゛ ≪愛知県犬山市≫
信州大学YOSAKOI祭りサークル 和っしょい ≪長野県松本市≫
■第4位 鳴海商工会 猩々 ≪名古屋市緑区≫
■第5位 日本福祉大学夢人党 ≪愛知県知多郡美浜町≫
■第6位 名古屋学生チーム『鯱』 ≪名古屋市中区≫
■第7位 らんラン東海 ≪愛知県東海市≫
■第8位 心纏い ≪名古屋市中区≫
■第9位 gnome ≪名古屋市西区≫
■第10位「空~Qou~」 ≪愛知県豊橋市≫
■第11位 富有樂猩 ≪岐阜県瑞穂市≫
ソーランをベースに創られたお祭りのはずなんだけど、いつの間にか鳴子の扱いもどうでも良いレベルにされてしまったのが、今回の大賞の結果じゃないかな。
おおよそ踊りっていうのは、4つの表現性があると思っている。
まずは動と静。その動の中に更に強弱(動と静)があり、静の中に強弱(動と静)がある。
ソーラン大賞を今年獲得した「夢想漣えさし」はこの4つの要素を高次元で表現したからこそ、動が余りに多かった平岸天神と静が余りに多かった新琴似天舞龍神を抑えたのだと思う。
ファイナルシード決定戦では、ファイナル常連チームで最も嫌いな(苦笑)「鳴海商工会 猩々」がシード権を獲得、実は今までの中で最も高知的な演舞に面食らったのは事実。
よさこいとは無関係な、ここ数年のミュージカル仕立てが気に入らなかったので、審査の方向性が変わったのかなと思ったぐらいだった。
しかしファイナル進出チームの演舞を一通り見て、あぁ何だかな~と思った。
ただひたすら力で押すチームばかり。品があればいいけれど、ただ馬力と勢いに任せた演舞の数々。
言い方を換えれば忙しないだけ。当然ソーランと比べればレベルは言うまでも無く。
頑張ってはいるけれど、目の前で見ていれば綻びは多々見受けられた。
富有樂猩、2年ぶりのファイナル復活のはず。同じブロックだった夜宵は演舞は良かったけれど、踊りこなせてない。
昨年とは違った表現をしなければならなかったのが、それが出来ず一皮剥けなかったから負けてしまったのか。
見た瞬間、昨年のAnjo ”北斗”とダブって見えてしまった。
空~Qou~、豊橋まつりでは常盤を抑えて優勝したけれど、地元チームが優勝するのは当然のこと。
それにしても「笑TIME」がパレードでの失敗をしたかなと思うしかない。
笑TIMEは余り好きなチームではなかったけれど、ここ数年、特にここ1年で物凄く見せ方が上手くなって、惹きつける演舞が出来るようになったと思うだけに納得は出来ない。
人数の差が出たのかもしれない。空~Qou~が、ファイナルに選ばれる実力があるとは到底思えない。
gnome、知り合いが多いし、今回自分が付いた翼祭と同じブロック。翼祭は審査演舞での踊りが最も小さくなってしまい、2日目のパワーで行ければと(涙)
gnomeは犬山以来に観たけれど、想像以上に展開力、魅せ方が増し、端々に今までの積み重ねの結果が見え隠れしていた。
しかし今回はパワー系チームが優勢。それで見るとやや弱かったのか。
心纏い、一番思い入れがある演舞。パレードの完成度はソーラン日本海百万石大会で感じていたし、ブロック的にも油断なければ安心だった。
メインステージで観客が沸かなかったと聞いたけど、踊りの完成度の高さでは群を抜いていた。観客が分からなかったとしか言いようがない。
よさこい踊りは、技術力と勢いとパワーだけが要素ではない、それを観客が分かっているかどうか。
彼らは日本人の心を伝えたいと思って踊っている。きちっと品格も兼ね備えた踊りを常にしている。
地域性も必ず若宮の~と毎回明確に言っている。
私的にはこの路線を絶対に変えて欲しくない。どまつりファイナル進出常連チームの良心の最後の砦になって欲しい。
らんラン東海、完全に高知系のチーム。実は一番落ち着いて見れるのがここ。
爆発的なパワーが無いからか、だいたい毎年ここ辺りのポジションだけど、毎回楽しさを伝えてくれるチームでもある。
名古屋学生チーム『鯱』、ソーランの時よりはるかに良くなっていた。ただ前夜祭の時の方がまだ力強かったか。
ファイナルで少し固かった気もした。演舞自体もちゃんとメリハリが付いているから、押しの一手じゃない。
大賞でもいいのじゃないのかという声もあった。
鯱誇れ!より今回の方が出来栄えは絶対に良かったと思っている。
日本福祉大学夢人党、何が良かったのか全く分からない。ただワイワイがやがや、大騒ぎ。
学生のノリだけで、その押しの一手には疲れる。福祉の名が付いてるんだから、もう少し考慮出来ないか。
同じブロックの「常盤」は大人の踊りをしていた。静の中に何かを見出そうとしているが如く。
それが認められなかったと分かった時点で、今回のどまつりに対しては、冷めた見方になっている。
7月下旬の一宮七夕での踊りは先行き不安だったんだけど、次の日の稲沢夏祭りでは凄みの片鱗を見せていた。
前夜祭、ファイナルシード決定戦、本祭2日目の朝のメインステージ。
何度見ても、玄人好みの演出、演舞、大変素晴らしい。あの凄みを分かる人間は少ないのかもしれない。
昨年同様、少し盛り上がる動の部分を加えても良かったのかなと。
鳴海商工会 猩々、嫌いなチーム(笑)だけど今回が一番良かった。
この路線に常連チームが挑んだ事を高く評価したいと思う。
ミュージカル仕立てにせず、あえて正統派で勝負した。
来年は高知を意識しているのかもと思えるぐらいだ。
信州大学YOSAKOI祭りサークル 和っしょい、4年間は準どまつり大賞なんだから、愛知県のチームじゃないから大賞は獲れない。
そういうしかない。しかし個人的には昨年の方が完成度が高かったように思う。
パワーと押しの一手かと一瞬思うかもしれないけれど、決してそうではない。
信州大学愛知分校でも作って移籍するしか無いのか。そう思えてならない。
純粋に見て、どまつりで1番実力があるチームと言えよう。
笑゛、昨年の4位を跳ね返すが如く、完成度を高めてきた。
今年は笑゛かもと思えたのがファイナルシード決定戦。
でも前夜祭が終わって思ったのは、最後の最後に犬山の連呼がある。
そこで息切れしたのではと思われること。やるならば最後ではなく、真ん中に短めに入れておくべきだったのかもしれない。
D.D.M&暁、連覇は無いと思った。昨年のは未だ許せるが、今年は悪ふざけにも度が過ぎるのではないか。
もはやよさこいでは当然無いにしても、ソーランでもない。完全に技術とパワーに任せたただのダンス。
地域性とかのテーマも何?と思えるぐらい。鳴子もただ手に持っているだけ。
聞くところによれば、毎年やってくるディズニーへお手伝いをしているから、そのご褒美との声も聞かれた。
昭和保育園「たちばな」、ジュニア大会では一番良かった。
そもそも保育園の子だけでほとんど構成されているのに、下手な大人チームなんか足元にも及ばないぐらい凄い。
昭和保育園「たちばな」が10年踊り続けたら、毎年どまつり大賞を獲得するのは間違いないぐらい。
今回は不手際が数々あり、発表は二転三転した。観客席からは「納得出来ないぞ!」と声が上がったぐらいだ。
ここ3年では1度も無かった光景が繰り広げられている意味を実行委員会はしっかりと受け止めて欲しい。
ジュニア大会、ブラジル友好を今回は掲げたのか、政治性の強い納得の出来ない結果。
今年の高知も映画とのタイアップで大賞は決定したとしか思えないし、どまつりは審査基準以外の要素があるとしか思えない。
純粋に演舞のみで審査して欲しい。そのために踊り子達は1年という年月を掛けているのだから。
ソーランでもない、よさこいでもない。どまつりって一体何なの?って疑問だけが残った今回のどまつりだった。
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