2007年07月31日(火) 13:03‐15:11 曇り時々晴れ 無風 明治神宮球場
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
八王子 0 0 0 1 0 2 0 0 0 = 3
創価 0 0 0 2 0 0 1 3 X = 6
[ 投 手 ] 馬場(5.2/3)-勘米良(3.1/3)
[ 本塁打 ] 大島(8回/中)
[ 三塁打 ] 小島(7回) 西村(8回)
[ 二塁打 ] 大島(4回)
1番(三)中安、2番(中)宮永、3番(遊)永井、4番(右)大島、5番(捕)小松、
6番(一)西村、7番(投)馬場→(6表/左)、8番(二)小島、
9番(左)原田→(6表/投)勘米良
昨日・一昨日と連日、突然の雷雨に見舞われたことから、
今日は朝から晴れているのに、思ったほど気温が上がらず都心は26度と凌ぎやすい。
熱戦が繰り広げられた全国高校野球選手権の西東京大会は、
とうとう決勝戦の日を迎えた。
暑過ぎず時折吹く心地よい風が、逸る気持ちを何気に落ち着かせてくれる。
いよいよあと1勝すれば、12年ぶりの甲子園出場が叶う。
勝つしかないだろう。
声をからげて応援するしかないだろう。
対戦相手は第4シードの八王子、
西東京ナンバーワンの川嶋投手がチームを引っ張る。
また、ブンブン振ってくる一発長打の選手が揃っており打力も凄い。
スタンドにたなびく横断幕は「ありんこ軍団」とあるが、
体格も含め試合運びは、「野武士軍団」と言った感のするチームである。
試合は13時03分、テレビ中継の関係からか定刻から微妙に遅れて始まった。
準々決勝・準決勝と2戦つづけて力投した勘米良を後ろに回し、
今日の先発は2年生左腕の馬場に託す。
序盤は、やや八王子ペース
1回2回とピンチを背負うが馬場が踏ん張る。
一方創価は、川嶋に完璧に抑えられ3回までキッチリ3人ずつの三者凡退
試合が動き出しのは4回、
八王子の5番打者が、弾丸ライナーでレフトスタンドに運び先制するが、
その裏、創価もチャンスを作る。
先頭の中安が死球で歩き、この試合初めての走者を出すと宮永がキッチリ送り、
一死2塁から3番永井がセンター前に弾き返して、まず同点
ここから好投手川嶋にゆさぶりをかけ、
永井が走り大島が打つヒットエンドラン
強引に上から被せた打球は、低いライナーで右中間を抜ける二塁打、
永井は三塁を回るとゆっくりホームインし逆転
試合が動き出すと、目の離せない濃い内容が毎回のように続く。
5回はお互いにチャンスをつぶしたが、6回に再び八王子が長打で攻める。
死球・犠打の一死2塁から左中間を破られ同点とされると、
立て続けにセンター前とライト線に運ばれ逆転を許す。
なおも二死23塁の大ピンチ、ここで創価ベンチは動いた。
レフトの原田に代わってピッチャー勘米良、ピッチャーの馬場がレフト
勘米良は素早く追い込み、得意の変化球をコーナーいっぱいに決め見逃しの三振
何とか最小失点でくい止め、凌ぎきった。
試合は1点差でもつれたまま終盤に入っていった。
7回創価の攻撃、
先頭の西村が、ニ遊間に渋い内野安打で出ると馬場はキッチリ送って一死2塁
続く8番小島は、川嶋のインコースのストレートを巻き込むように振りぬくと
レフトラインの少し内側のフェンスを直撃する3塁打となり、ついに追いついた。
この回は、この1点だけで逆転できなかったものの、
川嶋のボールに切れが無くなって来てることから、
贔屓目抜きに、流れは少しこちらに向いて来たような・・・
試合を決めたのは、1年生の4番バッター大島
8回裏一死から、川嶋のスライダーを鋭く振りぬくと、
打球は一直線にバックスクリーンへ飛び込んだ。
勝負とはいえ、現実はあまりに厳しい。
大島の打球を追った八王子のセンターは、
向こう向きでフェンスにもたれ、しばらく動けない。
試合はまだ終わってないのに、なぜか精根尽き果てたような雰囲気が漂う。
この回なおも、小松・西村の長短打に馬場の犠牲フライも飛び出し計3点
さあ、6対3で9回表、あとアウト三つ。
八王子は1番から始まる好打順、
何とか先頭打者を打ち取りたいが、打球は大きく跳ねてニ遊間へ飛ぶ。
小島が巧く回りこんだが間に合わない。
無死一塁、球場はオォォ~という歓声と、アァァ~という溜息が入り混じる。
そう簡単には、勝たせてもらえないようである。
続く打者には上手く捉えられたがセカンド小島の真正面、4-6-3と渡って併殺、
分からないものである。
当りそこねがヒットになって、捉えた当りが野手の正面をつく、
順番が逆だったらどうなっていただろうか。
複雑な気持ちが歓声となって、再び球場内を大きく包む。
さぁ、あと1人だ。
初球に投じた真ん中低めのストライクゾーンからボールになる変化球、
上から叩いた打球はファースト西村の正面に飛ぶゴロ、
西村はベースカバーに走る勘米良を制して、自ら走ってベースタッチ
勝った。
12年ぶりの甲子園、夢を見ているようだが目の前でそれが実現した。
スタンドは、バンザイ、バンザイの大合唱
敗者を思いやると、
なかなか素直にバンザイとは言いがたいのが、高校野球ファンと言うものだが、
今日ぐらいは良いだろう、優勝したのだから。
優勝おめでとう、感動をありがとう。
そして、感動の第二幕へ向けて
頑張れ、創価!
1 表/八王 ニゴ、中安、投ゴ、ニゴ
裏/創価 中飛、三振、三振
2 表/八王 三振、中安、左飛、左ニ、三振
裏/創価 一ゴ、三ゴ、ニゴ
3 表/八王 中直、遊ゴ、遊ゴ
裏/創価 一ゴ、中飛、三ゴ
4 表/八王 ニゴ、左本1点、左飛、中安、ニゴ
裏/創価 死球、犠打、盗塁、中安1点、右ニ1点、三振、ニ飛
5 表/八王 ニゴ、左安、三ゴ、四球、捕逸、左飛
裏/創価 ニゴ、中安、盗塁、ニゴ、四球、遊ゴ
6 表/八王 死球、犠打、左ニ1点、遊ゴ、中安1点、右ニ、三振
裏/創価 遊ゴ、三振、三飛
7 表/八王 中直、四球、一直併殺
裏/創価 ニ安、犠打、左三1点、左飛、四球、三飛
8 表/八王 一ゴ、右飛、左ニ、三振
裏/創価 中直、中本1点、中安、中三1点、中犠飛1点、左安、盗塁、四球、ニゴ
9 表/八王 ニ安、ニゴ併殺、一ゴ、試合終了