誓球の空 to the victory

目指せ甲子園、願いは一つ全国制覇
頑張れ創価

2010年 秋季東京都高校野球大会 1回戦

2010年10月02日 | 誓球の空 2010 

[写真] 入念に指示を与える近藤監督と真剣に聞き入る創価ナイン

2010年10月02日(土) 09:57‐11:51 晴れ 微風 明治神宮第二球場

     1  2  3   4  5  6   7  8  9    計
創価   0  0  4   0  0  0   3  0  0  =  7
穎明館  0  0  0   0  0  1   0  3  0  =  4
[ 投 手 ] 安藤
[ 本塁打 ]
[ 三塁打 ]
[ 二塁打 ] 渡邊(3表).安藤(4表).馬込(7表).小松(9表)

1番(右)渡邊②、2番(左)井上②、3番(一)小松②、4番(捕)篠原②、5番(遊)柿沼②、
6番(二)鈴木①→(7裏/二)宮本②→(8表/打)田中①→(8裏/三)鷹家②、
7番(投)安藤②、8番(三)馬込②→(8裏/二)、9番(中)春原②

先週からの秋霖のお陰で、過ごしやすい朝を迎えた。
この夏たっぷりと熱を溜めこんだコンクリートもアスファルトもすっかり冷やされ
照り返しなんて言葉はどこへやら・・・ 季節はもう完全に秋
もう、上からも下からも横からも暑さを感じることはなく
神宮の杜へと向かう道も清々しい。

今秋の都大会1回戦は、東京の高校球児の聖地ともいえる明治神宮第二球場
しかも、初日の第一試合のくじを引いた。

対戦相手は穎明館、かつては個性的な青いユニフォームで上位の常連だった。
最近の成績はもう一つだが、久々の本戦だけに侮ることは出来ない。

[写真] 先発は2年生左腕の安藤、1本HRを浴びたが要所を押さえ完投勝利

今日の先発メンバーは、ブロック予選と比べて少し変更があった。
1番の注目は、負傷でブロック予選を全休した小松が
3番ファーストでスタメンに入ったことだろう。

また、投手も秋3戦総てに先発したエース石崎ではなく
今夏の早実戦で頑張った安藤が出て来たことにも注目したい。

プレーボールは定刻の3分前、午前9時57分、上空の雲も切れ日射しも出て来た。
風は殆どないが暑くもない。まさに絶好の野球日和と言ってだろう。

相手投手は180㎝、球威はさほど感じないがモーションが小さく素早い。
早打ちして相手のテンポに合わせると、意外に苦戦するかもしれない。

先攻の創価の1番は渡邊、2球目を捉えて三遊間にはじき返すがショートゴロ
これをショートが暴投してくれ、いきなりチャンスを迎えた。
2番井上は初球で犠打を決め、一死2塁としたが
3番小松と4番篠原は打たされてしまい、惜しくも先制ならず。

その裏、安藤はトップバッターに上手くミートされ無死1塁とされるが
2番に犠打を許さず三振、3番には犠打を決められたが二死を取る。
4番は追い込んだものの変化球が抜けて死球となって二死12塁

5番には一瞬ヒヤッとする当りを打たれたが
ベースよりに守ってたショート柿沼が、2塁ベースの後ろで捕球しベースタッチ
仮に抜けてても、センター春原の守備位置からみて、
本塁を突かれることはなかったと思うが、柿沼のフットワークで上手く凌いだ。

[写真] ブロック予選を負傷欠場した小松が、3番ファーストで戻って来た。

2回はお互いに三者凡退、そして3回表先頭の8番馬込は、
ノースリーから2球見逃してツースリーからボール球を振らされ空振り三振

なんとなく・・・ 相手投手の術中に嵌ってるようで嫌な気配となったが
9番春原が流れを変える。
ワンスリーからセンター前にはじき返すと直ぐに盗塁を決め
創価のリズムで試合が動き始めた。

打順は一巡して1番渡邊、積極的にファーストストライクを叩くと
打球は快音を残してライト頭上を襲う。一瞬入ったか?と歓声が上がったが、
ラインドライブが掛かってワンバウンドでフェンスに当たった。

俊足の2塁ランナー春原は、2塁ベース上でタッチアップの態勢だったが
落ちたのを確認して猛ダッシュ、あっという間にホームベースを駆け抜けた。

続く2番井上は四球を選んで一死12塁
3番小松は変化球を引っ掛けてボテボテのサードゴロとなったが
ここで勢いよく突っ込んで来た相手サードが捕球してから振りかえる。

たぶんベースタッチしたかったのだろうが・・・ 前に出過ぎてしまった。
そして、緩い打球を捕球して振り返った分ファーストも間に合わない。
結局、ラッキーな内野安打となって一死満塁とチャンスが広がる。

迎えるのは4番篠原、だが・・・ 篠原も変化球を引っ掛けさせられた。
ボテボテのショートゴロ、本塁は渡邊のスタートが良く間に合わず
2塁へ送球するが、セカンドのベースカバーが遅れ
送球がライトへ抜けしまい、労せず2点が入る。

なおも一死13塁、しかしここで篠原が走って2塁でアウト
押せ押せの場面だっただけに悪くない選択だったが・・・
キャッチャーの送球が、ベース手前でカットされると決めつけていたのでは?

申し訳ないが、篠原のスタートは遅くベース手前で完全にアウトのタイミング
3塁走者の小松は、状況を見ながら大きくリードしてただけに、
挟まれるとか、何か工夫があっても良かったと思う。

特に相手ショートは送球に難があった。
初回に送球エラーをしてるし、シートノックやウォーミングアップも含めて
度々送球が浮いていただけに・・・ 少し強引過ぎたかもしれない。

しかし、続く5番柿沼がセンター前にはじき返して小松を迎え入れ
篠原のミスを帳消しにしてくれたのは大きい。
皆が一丸となって、ミスを帳消しに出来たプレーは大きい。
ナイスバッティングだ。

[写真] 3回表、9番春原のバットと足が膠着状態をこじ開けた。

そして4回表、7番安藤の打球はショートとレフト・センターの真ん中へ飛ぶ。
ギリギリ追いついたショートが後ろ向きに捕球に入るが、
打球は無情にもオデコを直撃、エラーかな?と思ったが記録は2塁打となった。

なんとなくツキもこちらにある。
コールドもありかな?と思ってた矢先、ちょっと流れが変わった。

馬込が犠打の構えから見逃すと、安藤が離塁を躓く。
これを見た相手キャッチャーが2塁へ投げるが、これがセンターに抜ける。
帰塁しかけた安藤はサードに走るが、センターからの送球でタッチアウト

安藤の離塁が大きかったのは分からんでもない。
たぶん馬込への初球がストライクに見えたのだろう。
伏線は2回の安藤の打席にあったと思う。

初球の高さもコースもボール一つ外れた投球を、ストライクとコールされ
2球目、3球目の際どいボールにも手が出ず見逃しの三振に倒れていた。
2塁ベース上からみた安藤にすれば、あのコースはストライクで
馬込は当然バンドするものだと思いこんでいたのではなかろうか?

そして6回裏、流れはどうやら穎明館に向き始めた。
先頭打者にヒットを打たれるが、粘って二死まで持ってくる。
しかし、ここで相手3番にレフト線にタイムリー二塁打を打たれて1失点

さらに4番にはセンター前に運ばれる。
だが注目しなきゃいけないのは、センター春原のポジショニングの上手さ
相手は打線はミート中心で強振は少ないことを知っていた。

予め前目で守り、2塁走者を3塁で止めた。
おそらくベンチからの指示だろうが、このディフェンスの強さは大きい。

穎明館の外野守備は終始深く、創価の2塁走者は楽々ホームが狙えたのに対し
創価の外野守備は、以前のような極端に右寄り左寄りの態勢ではなく
状況に応じて前に来たり、深く守ったり、気持ち左右に動いたりしている。
記録には残らないがナイスプレーだ。

結果として裏目に出ることも、今後はあるかもしれないが
ギャンブルを最小限にして、基本に忠実なプレーを心掛ける。
これも一つの近藤イズムだろう。

そして、二死13塁から次の打者はライト前にフラフラと打ち上げる。
落ちそうな打球だったが、今度はセカンド鈴木が見せた。
ライト渡邊と一瞬交錯しかけたが、スピードを緩めず落下点に一直線
上手い、ナイスプレーだ。

[写真] 先制のタイムリー二塁打を放った1番ライト渡邊

1点返された7回表、先頭の馬込が左中間を破る二塁打で出ると春原がバンド
打球はピッチャーの左に転がり、相手投手が素早く処理してサードへ送球する。
ところが、打球が投手に近かったことを見ていた馬込が走ってない。
打者は俊足の春原、1-5-3と渡ってアウトには出来ない。
無死12塁とチャンスが広がる。

しかし、1番渡邊も同じようなところに転がしてしまう。
塁が詰まってるだけに、今度は馬込も走らざるえずホースアウト、一死12塁
ここで2番井上は緩い当りのセカンドゴロ、
相手は大事にファーストでアウトを一つ取りに行くが・・・

ここでベンチに戻りかけた井上を主審が呼びとめ、打撃妨害のコール
キャッチャーミットにかすったと判断された。
相手捕手も何も言わないだけにそういうことだろう。

一死満塁で打者は3番の小松、応援のボルテージはいよいよ最高潮に達する。
そして小松は、大きくなる声援を一瞬のうちに歓声に変えてくれた。
初球のストレートを痛烈に叩いてピッチャー返し
相手投手が懸命にグラブを差し出すが、打球はあっという間にセンター前に
2者が戻って2点、さらに小松が走ると送球が暴投となってもう1点
どうやら・・・ これで勝負あった。

8回裏、安藤は相手4番にレフトポール際ギリギリにスリーランを浴びるが、
結果的にはこの回の3点が大きかった。
終盤ややバテたものの、最後は二死1塁から1-3と渡る牽制で刺し試合終了

汚名返上というほど大袈裟なものじゃないが
自身が4回にミスった牽制で、最後はキッチリ答えを出してくれた。

二死から四球、次の打者にもワンスリーとなってからの牽制アウトだけに
最後は、けっして褒められたピッチングではなかったが・・・
それぐらい初戦というものは緊張するものなんだ。と思えば
それはそれで良い経験だし、完投したことは次につながる。

むしろ反省すべき点は、時おり勝負球があまく入ることだろう。
安藤の制球なのか?、それとも篠原の配球なのか?それは分からないが
ホームラン以外のヒットは、ことごとくツーストライクと追い込んでから
あまいストライクで勝負に行った球だった。

変化球のキレは良い。
ストレートはそこそこだが緩急はある。
心配することはない。あとは自信を持って腕を振るだけだ。

そして・・・ いとも簡単にプレーしていたのだが
柿沼と春原のポジショニングの上手さは、
記録に残らないが、ファインプレーといっていいだろう。

老婆心ながら、あえてひと言付け加えるとすれば・・・
次とその次は、土のグラウンドになる。
当然イレギュラーもあるだろうし、打球も少し緩くなる。
よってショート・セカンドは、もう半歩か一歩前で捌くことが要求される。

頑張れ! 創価


1 表/創価 遊ゴ失、犠打、中飛、遊ゴ
  裏/穎明 左安、三振、犠打、死球、遊ゴ
2 表/創価 二ゴ、一ゴ、三振
  裏/穎明 中飛、三振、三振
3 表/創価 三振、中安、盗塁、右二1点、四球、三安、遊ゴ失2点、盗塁死、
     中安1点、二ゴ
  裏/穎明 左安、犠失、盗塁死、中飛
4 表/創価 左二、牽制死、三振、中飛
  裏/穎明 中安、左飛、遊ゴ(6-4-3併殺崩れ暴投/打者走者が2塁でアウト2-6)
5 表/創価 三振、中飛、遊飛
  裏/穎明 一直、中飛、三振
6 表/創価 捕邪飛、二飛、右安、盗塁、三振
  裏/穎明 中安、犠失、三振、盗塁、左二1点、中安、二飛
7 表/創価 左中二、投安、犠失、打撃妨害、中安2点、盗塁暴投1点、三振、遊ゴ
  裏/穎明 三振、二ゴ失、犠打、遊ゴ
8 表/創価 中安、中飛、犠打、四球、二ゴ
  裏/穎明 右安、四球、右ゴ、左本3点、中安、三振、右飛
9 表/創価 左飛、左二、四球、一邪飛、四球、投飛
  裏/穎明 左飛、遊ゴ、四球、牽制死(1-3)、試合終了

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4 コメント

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ありがとうございます。 (孔明)
2010-10-02 23:07:01
いつも丁寧で的確なコメントをありがとうございます。
私もブロック予選から3試合目の観戦になりましたが、確かに追い込んでからストライクゾーンで勝負し過ぎていると思います。簡単に追い込みながらストライクゾーンで勝負して打たれるのを見ると魚谷がPL打線に叩きのめされたのを思い出します。
それにしても野球はわからないものですね。3回の4点は相手のミスが重なりラッキーでしたが、篠原君の盗塁失敗がなければ、柿沼君の打球はダブルプレーだったでしょう。一塁ランナーがいないから抜けたコースでした。あれで今日はついてるなと思いました。次も頑張って応援しましょう。
返信する
コメントをいただき有難うございました。 (誓球の空)
2010-10-03 11:56:04
孔明さま
コメントをいただき有難うございました。

昨日の主審は外のストライクゾーンが広く、試合時間の短縮にかなり貢献してました。
そう言った意味では、もう少しコーナーを攻めても良かったと思います。
相手打線はミート中心で、振りきるというより当てに来てただけに
コースがあまいと、上手く合わせられてました。
まぁそれでも、無死の走者を再三背負いながらも粘り強いピッチングだったと思います。
2年生投手は石崎君、安藤君に加えて、小松君もいます。
さらに1年生の野田君、田中君、池田君ですから投手は豊富です。
課題は7点取ってて贅沢かもしれませんが、打撃力ですかね?
返信する
Unknown (孔明)
2010-10-03 13:18:36
たしかに昨日は外が広かったですね。そして高目にもかなり広かったと思います。
打撃は確かに課題だと思います。初球やボール先行から明らかに狙い球と違うボールを無理に打って凡打になるケースが目立つと思います。
個人的には出塁率が高く駿足の春原君がキーマンではないかと思います。彼をもう少し上位で打たせたいかなと思います。そして篠原君の奮起を待ちたいですね。
返信する
コメントをいただき有難うございました。 (誓球の空)
2010-10-03 17:28:53
孔明さま
コメントをいただき有難うございました。

積極的なスイングや、ファーストストライクを狙い打つのは問題ないと思いますが
ちょっと、空振りが多いかもしれませんね。
まぁ、バットを振らなきゃヒットは打てないので・・・ 練習あるのみです。

力んで長打を狙っても・・・ 相手も必死ですから、そうは打てません。
3回の柿沼君や7回の小松君のように痛烈なセンター返しが基本だと思います。

また、あれぐらいストライクゾーンが広ければ
必然的にバットを振る様になりますので
四球も少なくなり、観戦する側にすれば展開がいろいろあって面白いと思います。
返信する

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