正しいケアを実践するために

正しい介護と介助できていますか?

身体介護は生活援助と違う?

2023-01-16 11:53:05 | 介助

身体介護とは、外出時のサポートや生活の中での介助などを行う支援サービスです。訪問介護の現場で多く用いられる介護手段で、利用者(要介護者)が前向きに生活するために寄り添う立場ともいえます。

もちろん、訪問介護の現場だけではなく、介護施設やデイサービスセンターなどでも身体介護は行われています。そのため、介護の業界ではこのスキルを持つ人材が多く求められています。

介護職を目指す人に指摘されることが多い事柄があります。それは「身体介護」と「生活援助」は同じではないか?といった疑問。介護される側はもちろん、介護を行う側においても混同しやすく、仕事の線引きをしたいという声もあるのです。

身体介護は、利用者の体に触れて支援しますが、生活援助は、利用者の代わりに家事の一部を代行し支援を行うもの。この二つの大きな違いは、利用者の体に触れて介助するか否かという点です。

同じ訪問介護の分野でも身体介護は「トイレでの排泄を手伝う、着替えを手伝う」といった内容になりますが、生活援助は「頼まれたものを買い物する、料理の作り置きや掃除をする」といった家の中での簡単な手伝いしかできません。

利用者は、訪問介護サービスを受ける場合に生活援助、身体介護それぞれのカテゴリで支援を依頼することになります。身体介護を行うスタッフに生活援助を依頼することはもちろん、その反対のこともできません。これらの支援の違いについて、利用者に対して理解を求めることも必要です。利用者側に理解をしてもらえなければ正しいサービスが提供できないこともあるでしょう。


介護で食事介助が不安な方へ

2022-12-23 11:53:05 | 誤嚥

家で介護をしている人や介護職を始めたばかりで、食事介助が不安だという人は多いでしょう。うまく食べさせないと食事を拒否されたり、せっかくの楽しい時間が苦痛だと感じてしまってはこれから先が大変です。食事介助のコツを知り、安全でスムーズに行えるようにしましょう。

食事介助は、まず自分ならどうして欲しいかを考えるとわかりやすいです。介護者は要介護者の斜め前に座ります。介護者が立ったままでは要介護者の顎が上がってしまうため、誤嚥しやすくなるからです。要介護者の利き手の斜め前に座るようにしましょう。

スプーンで一口ずつ口に運んであげるのですが、一度に入れる量は少なくします。ついついたくさん口に入れてしまいがちですが、喉を詰める可能性があるので注意しましょう。飲み込んだかどうかを確認してから次の一口を入れます。

黙って黙々と食べさせるのではなく、「これはにんじんですよ」とか「おいしいですか?」「おいしいですね」などと声をかけながら行います。ただし、食べ物を噛んでいる時や飲み込んでいる時に声をかけると誤嚥の可能性があるので、飲み込んでから話しかけるようにしましょう。

体調に波があると、あまり食べたがらないことがあります。そんな時は要介護者の好きなものを逸品加えるようにし、食欲が湧くように工夫します。それでも食が進まない時は無理に食べさせるのではなく、一旦別のことをしてみるのもアリです。

年齢を重ねると嚥下能力も落ちてきますので、少しずつ、ゆっくりと食事を食べさせることが大切です。ゆっくり、少しずつを心がけて行うと食事介助もうまくいくでしょう。食事介助に自信がない人は、こちらを読むとわかりやすいかもしれません。