原題:Our Town
監督:チョン・ギリョン
製作国:2007年韓国映画
上映時間:114分
配給:エスピーオー
残虐な連続殺人犯とその模倣犯、
そして彼らを追う刑事が対決するサイコ・サスペンス!
イントロダクション
特異な特徴を残す連続女性殺人鬼と、その模倣犯、そして彼らを追う刑事の息詰まる対決を描くサイコ・サスペンス。韓国で初めて模倣犯をテーマにした映画ということでも注目を集めた。ミュージカル「ヘドウィック」で絶賛されたオ・マンソクが、殺人の本能をひた隠す小説家キョンジュを怪演し、『ヨコヅナ・マドンナ』で新人賞を総なめにしたリュ・ドックファンが残酷な殺人鬼ヒョイ役でパワフルなカリスマ性を発揮。ふたりの変貌ぶりに驚愕だ。そして、実直な刑事役に<白い巨塔>のイ・ソンギュン。彼とマンソクは12年越しの友人で、舞台「イ(爾)」で共演経験がある。彼ら実力派3人のアンサンブルが、特異な犯罪劇をよりスリリングにする。
ストーリー
女性が両手を縛られ、十字架型に吊るされる連続殺人事件が発生。凶悪犯罪課のチェシン刑事(イ・ソンギュン)は何の手がかりも発見できず、苛立っていた。その頃、推理小説家キョンジュ(オ・マンソク)が家賃を催促しにきた大家を殺害、連続殺人の手口を真似て遺体を処理し、事件の隠蔽を企てた。ところが、連続殺人の真犯人ヒョイ(リュ・ドックファン)がその模倣犯を探し始めて……。
『俺たちの街』作品紹介ページ
イ・ソンギュンさん、オ・マンソクさん、この二人が出てるんですもの、観ねば!!!と思いまして(笑)
この映画で、改めてオ・マンソクさんの演技の幅、実力に感心しました。本当に上手い!!!しかもミュージカルや舞台をメインにしてた俳優さんなのに、演技に嫌味がまったくない!もう褒めちぎらせてもらいますよ。
リュ・ドックファンくんも、将来チョ・スンウさんみたいな、性格俳優になりそうな雰囲気を醸し出してました。今後楽しみですね。
もちろんイ・ソンギュンさんの演技も光ってました。いつものエエ声~♪で、刑事の役でした。
俳優陣の演技に関しては、本当に素晴らしくて、非の打ち所がないです。言い切ります。
しかし、だ(笑)
作品としては、『オールドボーイ』を捻ったというよりは、“こねくりまわした”感じ。
何か首をかしげてしまうことが多々ありました。以下ネタバレです。
映像の話から突っ込みますと、過去と現在の映像的な対比が今ひとつ分かりづらかったです。しかも短い過去の回想が数回続いては現在に戻り、また過去になって…という繰り返しの部分が特に重要なキーポイントなのに、過去の回想から観客が読み取れる情報が少なすぎて、とてもわかりづらい。
映画の人間関係の全容が分かるのは、本当に最後の最後らへんなので、すこしでもボヤっとしたら、もうアウト。
作品の本筋から置いてかれます。
カップル惨殺の妄想が、キョンジュの潜在的な猟奇性を描いた部分にしてはリアル過ぎて、そんな妄想をする人の最初に犯した殺人の動機が憎悪(金貸しのヒョイの母のせいで、キョンジュの父は荒れた生活を送る)ってのは変な気がします。
しかも、憎悪で人を殺したキョンジュが、自分の親の死に親友が関わっていると知っていて、何もしないでしょうか?
この芯のぶれた感じに、すごく混乱します。
幼少期にキョンジュが自分の母親を惨殺した現場を見てから、サイコに目覚めるヒョイが、純情だと思っていた同級生の女の子に一方的に憎悪を抱いて、その子に似た女性とその女性を惨殺する、そこまでは納得できますが、そこからなぜ刑事を殺すのか?
突然、何の背景もない愉快犯に成り代わるのがとても謎です。
こんな感じで2人の殺人者のキャラクターがぶれるので、「何で?」が思わず口を突いて出ます。
殺人自体を全否定するなら、ジョンジュは生き残るべき人物ではないと思いますし…。しかもチェシンが一人でヒョイの家に乗り込む意味が全く分からないんですけど…。
雰囲気で持っていこうとしてる部分が大きいので、もっと人物像を掘り下げて一貫性を持たせる必要があると思います。
俳優陣は素晴らしいので、そこは一見の価値ありかも。映画としては、何ならもっと素直に『オールドボーイ』を見習えばよかったのにと思ってしまいました。
監督:チョン・ギリョン
製作国:2007年韓国映画
上映時間:114分
配給:エスピーオー
残虐な連続殺人犯とその模倣犯、
そして彼らを追う刑事が対決するサイコ・サスペンス!
イントロダクション
特異な特徴を残す連続女性殺人鬼と、その模倣犯、そして彼らを追う刑事の息詰まる対決を描くサイコ・サスペンス。韓国で初めて模倣犯をテーマにした映画ということでも注目を集めた。ミュージカル「ヘドウィック」で絶賛されたオ・マンソクが、殺人の本能をひた隠す小説家キョンジュを怪演し、『ヨコヅナ・マドンナ』で新人賞を総なめにしたリュ・ドックファンが残酷な殺人鬼ヒョイ役でパワフルなカリスマ性を発揮。ふたりの変貌ぶりに驚愕だ。そして、実直な刑事役に<白い巨塔>のイ・ソンギュン。彼とマンソクは12年越しの友人で、舞台「イ(爾)」で共演経験がある。彼ら実力派3人のアンサンブルが、特異な犯罪劇をよりスリリングにする。
ストーリー
女性が両手を縛られ、十字架型に吊るされる連続殺人事件が発生。凶悪犯罪課のチェシン刑事(イ・ソンギュン)は何の手がかりも発見できず、苛立っていた。その頃、推理小説家キョンジュ(オ・マンソク)が家賃を催促しにきた大家を殺害、連続殺人の手口を真似て遺体を処理し、事件の隠蔽を企てた。ところが、連続殺人の真犯人ヒョイ(リュ・ドックファン)がその模倣犯を探し始めて……。
『俺たちの街』作品紹介ページ
イ・ソンギュンさん、オ・マンソクさん、この二人が出てるんですもの、観ねば!!!と思いまして(笑)
この映画で、改めてオ・マンソクさんの演技の幅、実力に感心しました。本当に上手い!!!しかもミュージカルや舞台をメインにしてた俳優さんなのに、演技に嫌味がまったくない!もう褒めちぎらせてもらいますよ。
リュ・ドックファンくんも、将来チョ・スンウさんみたいな、性格俳優になりそうな雰囲気を醸し出してました。今後楽しみですね。
もちろんイ・ソンギュンさんの演技も光ってました。いつものエエ声~♪で、刑事の役でした。
俳優陣の演技に関しては、本当に素晴らしくて、非の打ち所がないです。言い切ります。
しかし、だ(笑)
作品としては、『オールドボーイ』を捻ったというよりは、“こねくりまわした”感じ。
何か首をかしげてしまうことが多々ありました。以下ネタバレです。
映像の話から突っ込みますと、過去と現在の映像的な対比が今ひとつ分かりづらかったです。しかも短い過去の回想が数回続いては現在に戻り、また過去になって…という繰り返しの部分が特に重要なキーポイントなのに、過去の回想から観客が読み取れる情報が少なすぎて、とてもわかりづらい。
映画の人間関係の全容が分かるのは、本当に最後の最後らへんなので、すこしでもボヤっとしたら、もうアウト。
作品の本筋から置いてかれます。
カップル惨殺の妄想が、キョンジュの潜在的な猟奇性を描いた部分にしてはリアル過ぎて、そんな妄想をする人の最初に犯した殺人の動機が憎悪(金貸しのヒョイの母のせいで、キョンジュの父は荒れた生活を送る)ってのは変な気がします。
しかも、憎悪で人を殺したキョンジュが、自分の親の死に親友が関わっていると知っていて、何もしないでしょうか?
この芯のぶれた感じに、すごく混乱します。
幼少期にキョンジュが自分の母親を惨殺した現場を見てから、サイコに目覚めるヒョイが、純情だと思っていた同級生の女の子に一方的に憎悪を抱いて、その子に似た女性とその女性を惨殺する、そこまでは納得できますが、そこからなぜ刑事を殺すのか?
突然、何の背景もない愉快犯に成り代わるのがとても謎です。
こんな感じで2人の殺人者のキャラクターがぶれるので、「何で?」が思わず口を突いて出ます。
殺人自体を全否定するなら、ジョンジュは生き残るべき人物ではないと思いますし…。しかもチェシンが一人でヒョイの家に乗り込む意味が全く分からないんですけど…。
雰囲気で持っていこうとしてる部分が大きいので、もっと人物像を掘り下げて一貫性を持たせる必要があると思います。
俳優陣は素晴らしいので、そこは一見の価値ありかも。映画としては、何ならもっと素直に『オールドボーイ』を見習えばよかったのにと思ってしまいました。