「メタボリック症候群」は昨年あたりから厚労省がにわかに騒ぎ出した言葉である。勿論、この名称はアメリカが最近つけたものだ。「代謝異常症候群」で意味は通じると思うが、アメリカの下請けをもって自認する自民党政府は例によって訳の分からない呼び方を提唱した。
要するに、糖尿病とか高血圧で老人医療がかさんでしょうがないから、自助努力で改善してくれ、と言うことなのだろうが、医師会はいい顔をしない。カモが減れば儲けも減るからだ。歯医者が虫歯予防を口にするのと同じで建前先行である。そのため病名も意味不明の方がいいのだ。厚労省とて自腹を切って何かするわけではなし、所詮は予算の食いつぶしである。騒いでも真剣味はない。庶民は「メタボ」と短縮形で呼び、何かかわいらしいものであるかのように錯覚している。
当然お役所のことだから下々にも「メタボ」を改善するようにお達しが発令されたものと思われる。すると点数かせぎを考える奴も出てくる。
最近の例では「生活保護者を減らせ」という厚労省のお達しにすぐさま反応した北九州市の事例がある。大勢の生活保護者を切り捨てて殺し、国からモデル都市として表彰された。
今回の伊勢市のパフォーマンスに関しては詳しいことは分からない。
しかし、自民党政権における政治姿勢は土建屋中心であったが、更に体育会系の路線であったことも分かる。土建屋と体育会系は東大法学部とすこぶる相性がいいらしい。これが自民党長期政権の秘訣である。もう一つ、国民が馬鹿であることも必須条件だ。
現実に自民党の国会議員にはやたらとプロレスラーが多い。その他スポーツ選手も大勢いる。民主党にもキャディさんがいる。世界広といえども、先進国でこれほどスポーツ選手出身者の国会議員が多い国も珍しいだろう。
政策を考えるのも、法案を審議するのも体育会系のノリで行われている。
もう一つは、「のさばっている連中の専門分野が国際的に評価されていない」という事実である。
東京大学は世界の大学の格付けではランキング外である。日本では医学部に行くのは大変だが、ノーベル医学賞をもらった人はたった一人だけである。
スポーツにおいても、日本では根性論が根強くそれこそ体育会系がはばをきかせているが、日本がスポーツ大国だと思う人はいないだろう。
だいたいのさばっている連中が牛耳っている分野は暗くなるのである。
えっ、「それと今回の事件とどんな関係があるんだ?」!!
はい、この市の企画も体育会系のノリなんです。市長さんの命令に部下は断れない。なるべくして起こった事故でしょう。
政府に対するくだらない点数かせぎが目的であったかは不明だが、真夏に肥った人が突然ジョギングをすれば、それは死ぬリスクが高い。これが命令ならばれっきとした犯罪行為であることが立証できるが、そこが体育会系ニッポン、曖昧模糊なのだ。逃げる余地はいくらでもある。
しかし、どうしてこんな国になっちゃんでしょうね?
ちなみに本ブログのキャッチコピーは「この国民にしてこの政府あり」である。よく使わせてもらっている。最初に言いだした人は誰なのだろうか?
調べてみようと検索しても、自分の書いた記事ばかり引っかかって実に後味の悪い思いである。
市長発案の「減量作戦」参加の課長、運動中死亡 三重
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