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まさか生命はいないだろうが、見た目には地球と同じような光景が展開しているというのは面白い話である。海があり山があり、川が流れ湖にさざ波が立っているのである。
土星に照らされて、常時薄暮のタイタンは太陽系で一番美しい星かもしれない。
土星の衛星タイタンに「エタンの湖」を確認、生命の可能性も?
≪地球では、地中に埋まった液化炭素水素を見つけ出そうと躍起になっているが、土星の衛星タイタンには、あり余るほど大量にあるようだ。
科学者たちは、2006年7月にタイタンで発見された暗く滑らかな地形を湖と推定してきたが、今回、これは間違いなく、主に液体エタン(単純な構造の炭化水素)による湖だという研究結果が出た。
エタンは、タイタン大気のメタンが太陽エネルギー誘起反応によって変質したことによる産物だ。科学者たちは、エタンの超微粒子が大気から地表に落ち、湖を満たしたと考えている。
地球では、エタンはエチレンの製造に使用されている。エチレンはあらゆる目的の原料となる化学物質(英文記事)として使用され、世界で最も生産量が多い有機化合物だ。
[エタンの沸点は摂氏マイナス89度で、地球上では気体。融点はマイナス183度。タイタンの表面温度はマイナス180度前後とされる]。
[2005年にタイタンに着陸した『ホイヘンス』のデータに基づくと、定期的な降雨と浸食により河床が形成され、地表には「泥」の層が堆積している、という日本語版記事はこちら。なお、NASAは2007年3月に、タイタン上の湖の写真をいくつか公開しているが、そのうち最大のものは面積が10万平方キロメートル以上という]≫
無尽蔵の宝の山ならぬ宝の星ということだが、遠すぎるのは残念。
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