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財政難の折、忽然と浮上した国営漫画喫茶構想。在任中これといった実績を残せなかった麻生首相が「形見」にするつもりで持ち出したのだろうか?
この手のハコモノは作った後も維持費が結構馬鹿にならないのである。
117億円の「巨大な国営マンガ喫茶」が誕生か
マンガを中心にアニメ、ゲームも収集展示する拠点施設の正式名称は「国立メディア芸術総合センター」というご大層な名称である。5月29日、補正予算が成立したことで、国立初の「アニメの殿堂」は実現に向かうことになった。
予算117億円「国営漫画喫茶」に漫画家「無駄遣い」
しかし、この国営マンガ喫茶、庶民受けするかと思ったら、むちゃくちゃ評判が悪い。当の漫画家もあらかた反対しているみたいである。
アニメ美術館は「国立の漫画喫茶」 民主・鳩山氏が批判
鳩山由紀夫氏は、「アニメが好きなのは麻生太郎首相だ。首相が好きだから、官僚が作ってやろうと(いうことになった)。簡単に言えば国立の漫画喫茶だ。大変な浪費で、ばかばかしい」と厳しく批判している。
政府の構想では、東京・お台場の一等地が候補地である。土地の売買で誰かが儲かるのだろう。「来場者数の目標は年間60万人で黒字経営、補助金に頼らず維持可能」と大見得を切っている。
しかし、他のハコモノだって当初はだいたい同じように「赤字にならない」と言っていたのである。
「中国もキャラが立ち始めたなぁ」 漫画観賞 麻生首相ご満悦
中国を訪問中の麻生太郎首相は5月29日、「日本文化センター」(北京市)を視察した際、展示されていた中国の個性的な漫画作品を見て、感心したような表情で、「中国もキャラが立ち始めたなぁ」とつぶやいた。
麻生氏に創作とパクリの区別がついたかは不明である。どうせ中国のことだから、パクリだろうが堂々と展示してあるだろう。
首相の一存ではない…「アニメの殿堂」で反論
あまりにも麻生氏がごり押しした観が強い国営マンガ喫茶であるが、惨状に見かねた政府の役人どもは最近、「麻生太郎首相の一存で決めたものではない」との反論を展開し始めた。
与謝野経済財政担当相が5月29日に「安倍晋三内閣から始まって、福田康夫内閣の時代に決まった話だ」、河村建夫官房長官も1日に「平成19年2月に閣議決定され、補正予算に突然出てきたものではない。『マンガ喫茶』と言うのは遺憾なことだ」とそれぞれ発言した。
しかし、国会での補正予算案審議中にこうした反論を展開しなかったことについて、与謝野氏は「説明不足を反省するばかりだ」、河村氏も「どういう手続きを踏んだか精査した」と釈明するばかりで、政府関係者は、今ごろになって反論し出したことから、「経緯をよく知らなかったのではないか」との見方を示している。
私の予想では、どうせふざけた入場料を設定するだろうから、初年度から大幅な赤字になり、ほとぼりが冷めた頃土地とハコモノは格安の値段で外資系に転売されることになるだろう。
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