「セボン」というと何となく聞いたことがある。テレビでしつこく宣伝していたから、記憶に残ってしまったのだ。サブリミナル効果である。
アース製薬が出しているトイレの洗浄剤名である。「銀イオンで除菌する」というのがうたい文句だ。
ところが、アース製薬は包装に大きな文字で「銀イオンで除菌」と記した上で、「新配合銀イオンの力で、カビや雑菌を、流すたびに1カ月間しっかり除菌コート!」などと記載していたくせに、実際には銀イオンの含有量は微量で、除菌効果は全く認められなかった。
で、景品表示法違反に当たるとして、公正取引委員会は27日、アース製薬に再発防止を求める排除命令を出した。
「セボン」は200円から600円程度の安っぽい商品であるが、入ってもいない銀イオンが枕詞のようにどの商品にも一番最初に書かれている。
好意的に解釈すれば、「製造側と販売側の意思疎通がなかった」ということか?
この会社の他の製品も推して知るべしだろう。
テレビで宣伝する資本があるのなら、少しは本物の銀を混ぜれば良かったのに…。
「企業の良心」が問われる会社である。
世の中に抗菌製品はあふれているが、「その全部がうたい文句通り信用できるのか」と疑念を抱かせるような今回の事件だった。
(記事)
○トイレ洗浄剤「銀イオン」効果なし=アース製薬に排除命令-公取委
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