真相世界(The truth world)

200708シンクロニシティの不思議 ポーランドの「美しい国政権」崩壊


ポーランドの右翼政権も日本と時を同じくして同じような理由で崩壊しようとしている。偶然の一致のようにも思われるが、日本とポーランドとは意外と政治的背景に共通する点が多い。
第一に衛星国である点だ。基本的に国防を他国に丸投げしつつ、独立国の体裁を繕わなければならない点。比較的経済力がある点。地方と都市部の格差が拡大している点。現状に対して国民の閉塞感が強い点などである。
経済力はあるものの、国民の生活感にゆとりはない。貧富の差も拡大している。外国に対するストレスを強く感じている点なども共通している。

地理的には海で囲まれ南北に長い日本と、正方形の国土で三方を地続きの国境線で囲まれたポーランドとは大違いだが、人的移動に関しては現在では大差ない。

勿論、日本とポーランドとは地理的にも歴史的にも別形態の国であるが、国民の感じるストレスに共通性が多いのである。

このような状況下では擬似右翼が台頭しやすい。擬似右翼とは「右翼」のふりをしている偽物のことである。日本においてはほとんどの右翼団体がこの範疇に属する。偽物だけに元々イデオロギーなど存在せず、目的は金と欲である。偽物だけに本物よりも過激な演出や言論をする。

暴力団系の街宣右翼などわかりやすい例だろう。新興宗教系も同じである。ブログランキング上位にひしめいている怪しげな連中も、このあたりである。
本ブログでは「犬右翼」という呼称も使用しているが、この場合は国家権力に迎合している提灯担ぎを指す。「擬似右翼」と「犬右翼」とは大体一致するが、反国家主義的な連中もいるので、完全一致にはならない。

このような連中は、特定のターゲットを作って非難攻撃し、国民のストレスをそっちに向けるように誘導する。ナチスのユダヤ人攻撃だったり、アメリカの共産党狩りなどが典型である。
古くは「魔女狩り」と呼ばれた風習に起因しているし、もっと遡ればローマ帝国の「キリスト教徒弾圧」に至る。さらに溯ることも可能だろう。

極めて単純な手法なのだが馬鹿はよく引っかかる。御用マスコミを利用する手法はナチスあたりが最初だろうか? アメリカが心理学者を使い手法を洗練させた。
自民党も猿まねをしだした。小泉は上手だったが、安倍は下手だった。
「美しい国」などと称して道徳向上を唱え、スケープゴートに力のない教員を選び、国民に攻撃させるようにし向けて、一時的には成果を上げたように見えたが、すぐに化けの皮が剥がれた。結局馬鹿親が増殖しただけに終わった。
道徳心を唱えている連中の「道徳」がまるでないことが暴露されたからだ。

ポーランドの場合は連立政権の相棒がチョンボしたようだが、日本の御用マスコミは自民党の相棒のことはあまり多くを語らない。

(記事)

ポーランド右派政権崩壊  『道徳』復活醜聞で幕

ポーランドの右派連立によるカチンスキ政権が、閣僚のスキャンダルがたたって崩壊し、今秋に総選挙の前倒しを余儀なくされている。道徳の復活を掲げ、美しい国づくりを目指した政権だったが、身内の不祥事に支持率は低迷。政権交代の可能性も浮上している。

 カチンスキ首相は十三日、首相率いる右派政党「法と正義」と連立を組んでいた「自衛」、「ポーランド家族同盟」の二つの極右政党に所属する四閣僚を解任した。連立解消を宣言した同首相は、九月初めに下院議会で解散を決定し、早ければ十月二十一日にも任期を二年残して総選挙を実施したい考えだ。


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