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「杞憂」という言葉がある。「必要のない心配。取り越し苦労」という意味で、昔、中国の杞の国の人が天が崩れ落ちたらどうしようとしきりに憂えたという故事からつけられた語である。
隕石はいつ落ちてくるかわからない。記録上隕石に当たって死んだ人はいないが怪我をした人はいる。
隕石が大きければ被害も多い。今回問題になっているアポフィスは直径が400m近くあり、取り扱いは隕石ではなく「小惑星」である。ある程度大きいので、突然落下してくるということはなく、軌道も計算できる。それによると2029年に地球に大接近するが、4月13日に地表からおよそ36,350 km離れたところを通過すると予測されている。
地球直径の3倍の距離である。けっこうやばい距離だ。肉眼でも見えるらしく3等星くらいの明るさになるという。
NASAは「衝突しない」と力説しているが、実はこの小惑星は観測するたびにデータが違ってくる。次回観測したときにはどういうデータが出るのか、誰も予想できない。
やはり衝突した場合、そのエネルギーはTNT火薬1,480メガトン相当である。これは広島型原爆10万個分に相当する。
地球生物が大絶滅するまでには至らないが、甚大な被害を被るであろうことは大いに予想される。
NASAは一般向けに正確な情報を流していないことで有名である。
今回の場合は、「衝突の可能性が高い」などと発表したらパニックになること請け合いだから、どのようなデータであるにせよ「安全です」と言うに決まっている。真相のほどはなかなかわからない。
NASAでは万が一のための対策を講じていることが判明した。
対策法は誰でも思いつく方法である。核弾頭ミサイルを小惑星に撃ち込み、小惑星を破壊するか、軌道を変更させるかの方法をとる。
やはり衝突の可能性が高いのか、別に危ない天体があるのか、単なる漠然とした予防措置なのか、敵対国用のICBM開発の偽装なのか、皆目わからない。
平和団体などは声高に核廃絶を叫んでいるが、核使用も場合によりけりだろう。
確かに軌道を変えるためには核爆発が最も有効な方法であろう。しかし、惑星を破壊した場合、細かい破片が大量に地球に落下するリスクが増える。
そこまで事を荒立てなくても、惑星に設置したロケットエンジンを長期間吹かしたり、ロケットで曳航したりして少しづつ軌道を変えるという方法もある。アポフィス程度の惑星なら可能かもしれない。
今後各国の観測結果が注目される。
最も衝突可能性が高い小惑星アポフィス:観測ミッション公募中
(記事)
BBCの報道によると、イギリスの宇宙科学者らが、2029年に地球にかなりのニアミスをしそうな軌道を持つ小惑星に、探査機を接近させて研究する計画を提案しているという。
直径約300メートルのこの小惑星は、アポフィスと呼ばれている。
(参照)
アポフィス (小惑星)
NASA、「小惑星を核で迎撃」システム計画中
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