赤色灯をつけサイレンを鳴らして赤信号の交差点を直進していた救急車の後部に、左から来た軽ワゴン車が接触した。これが原因で流産になったのかは不明だが、軽乗用車の運転手はマナーの悪いやつだ。
女性は腹痛などを訴えて午前2時45分ごろ119番通報したようだ。救急車は約10分後に女性宅に到着した。救急隊員が消防組合本部を通じて、インターネットの奈良県医療情報システムで産科の急患を受け入れられる県内の病院を探したが県内で病院が見つからなかったため大阪府内の病院に電話をかけ、9カ所目で高槻市の病院が受け入れ可能と判明した。午前4時20分ごろ、やっと橿原市内の女性宅を出発した。救急隊員も慌てていただろう。病院まで約20分のところで事故が起きてしまった。
日本の救急医療の現実をあからさまに示した事件である。 医療情報システムなるもの、莫大な税金をかけて作ったものの全く機能していない。天下りと土建屋がぐるになった箱物行政か?と勘ぐりたくなる。結局昔ながらの電話応対でしか行動できずにいたのである。
妊婦乗せ、救急車事故 病院決まらず搬送2時間半 大阪
29日午前5時10分ごろ、大阪府高槻市富田丘町の国道171号交差点で、奈良県橿原市の中和広域消防組合の男性救急隊員(32)が運転する救急車と、同府茨木市の配送業男性(51)運転の軽ワゴン車が接触した。救急車は約2時間半前に橿原市の妊娠3カ月の女性(36)を乗せたが、奈良県内で受け入れ病院がなく、高槻市内の病院に運ぶ途中だった。別の救急車に乗り換え、約35分後に病院に運び込まれたが、流産が確認された。