
イヌタヌキモ Utricularia australis
2010,10,2採取 山形県最上郡産
先日ボトルアクアリウムのタヌキモ類をセットし直した時に撮った写真。
タヌキモの仲間は冬になると「殖芽」と呼ばれるものを作る種類が多く、本種も殖芽を形成する。
殖芽の写真は無いので、「タヌキモ 殖芽」などで検索してみてください

室内で育ててはいたものの、外気温とほとんど差が無かったため育てていたタヌキモ類は冬には全部殖芽の状態となり、今はまた新たに成長中…。
3月くらいから成長をはじめたので、野外でもそんなかと思って池を見てみたがまだ確認は出来ませんでした(4/27)

こちらもイヌタヌキモ。上のものとは別系統。
上のものは低山帯の小さな堤のもの。こちらは河川脇の三日月湖のもの。川が増水すると水が流れ込んでほとんどが流される環境。昨年も一度流されてしまった

この環境の差かはわからないが、こちらのものはだいぶ小さい。成長が遅れているとかではなく、池でも大きいものは見られなかった。

これは比較用に2種が入っていますが、右上の葉が多いものがイヌタヌキモ。左下の葉が少ないものがタヌキモ[Utricularia vulgaris var.japonica]
タヌキモは最上では少ないようでまだ一箇所でしか見ていない。今後はもっと見つけられるかも知れないが、タヌキモの仲間は分類が難しく、タヌキモとイヌタヌキモを正確に見分けるには殖芽の形状を見るしかないとか。
ちなみにタヌキモの殖芽は円形でイヌタヌキモの殖芽は楕円形。他にも近縁種でオオタヌキモ(北海道と東北地方に分布)とか、ヒメタヌキモ(最上では未見だが庄内地方にはある)とか、様々な種類がある。最上ではイヌタヌキモがほとんどなんだろうが、カモ類の足に絡まって分布を広げることもあるようで、どこでどんなものが見つかるのかわかんないらしい

タヌキモもオオタヌキモとイヌタヌキモの自然交雑の結果だとかでカモ類に絡まって分布を広げたというのが定説らしい。
一度フサタヌキモを見てみたい…。
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