
ツヤゴモクムシの1種 Trichotichnus sp.
2014年9月採集 新潟県産
はじめは普通にクビアカツヤゴモクムシ[T. longitarsis]と思ってブログを書こうとしていたのだが、少し違和感が…。図鑑では「顕著な色彩で他種と区別しやすい」の一言しか書かれていないので、近似種も何も無いだろうと思っていたが、図版を見ていると隣に載っているチャバネクビアカツヤゴモクムシ[T. kantoonus]の体型に似ている気がしてきた。
チャバネの方の解説には上翅は黄褐色、前胸後角は尖るがクビアカのように突き出ない、後附節が短いと書いてあった。
他、解説には無いが図を見比べる限り、前胸背板はクビアカのほうが長いし、上翅もクビアカのほうが長く感じる。

前胸後角のアップ
後角は突き出てるとは言えなさそう。そしてなぜか左右で形が微妙に違う

現物で比較できないのが残念だが、図と比べると前胸背板は短いし、上翅も丸っこくてチャバネのような気がしてくる。しかし上翅の色彩は黄褐色ではない…。
このゴミムシはコブ叩き中に落ちてきたもので、そこらを叩いていると結構な数が落ちてくる。
しかし、コブ叩き中はやはりコブヤハズばかりに集中してしまって、ゴミムシはほとんど採ってない。うーん、残念。
奇形だとすると他のものを採ってこなかったことがなおさら悔やまれます。
コブ叩きは、私はとにかく叩く派なので沢沿いの他、カラッカラとわかっている様な所も一応叩きます。
ただ、やはり本種が落ちてくるのは多少湿り気がある場所でした。
ヤマブドウからもアカソからも落ちてくるので、植物は特に決まっていなく、葉っぱにもぐりこんでいるだけだと思っていましたが、どうやら本種は植物食っぽいですね。植物の種を求めて登るのでしょうか?
種類を同定するときは図鑑の記述と比べることも大事ですが、直感というのも結構大切だと思ってます。
だんちょうさんは街灯の下かどこかで採集しておられましたね。
クビアカは今年はぼく撮影したのでとてもよくにているなぁと思いましたヾ(^▽^)ノ