補助金申請において重要なのが「事業計画書」を作成することである。経営計画ともよばれるものであるが、中小企業庁の調査によれば経営計画を作成したことのない小規模事業者は半数を占める。以下は、中小企業庁がまとめた平成28年版「小規模企業白書」から引用したものである。
小規模事業者の半数は経営計画を作ったことがない
小規模事業者における経営計画の作成の有無について調査したところ、「作成したことがある」者は53.0%にとどまっており、約半数の小規模事業者は経営計画を作成したことがないという結果になっている。また、小規模事業者について個人事業者と法人別に調査したところ、経営計画を作成したことがある者は、法人では64.0%となっているのに対して、個人事業者では43.9%である。
経営計画を作成した効果については、「経営方針と目標が明確になった」及び「自社の強み・弱みを認識できた」との回答がそれぞれ約7割となっているほか、「販路開拓のきっかけとなった」が約4割、「資金繰りの状況が把握できた」が約3割となっている。
補助金を申請することは、事業に必要な資金を確保することが重要な目的であるが、もうひとつ重要な効果もある。それは、今までの事業を点検し、そして自社の現状を定数情報と定性情報を交えて明らかにすることである。それが経営計画であり事業計画である。
次回以降、小規模事業者の事業計画について事例を交えながら解説していきたい。