Willのあれこれ日誌

猫3(8才♂、3才♂、年齢不明♂)、人間(年齢不詳♀)でやっている17年目のWillどうぶつ病院です。

かいせんちゅう ②

2009年06月24日 | Oh!ひ~ふ~(皮膚について)
前回は大まかに分けた5種類の疥癬虫(ヒゼンダニ)

簡単に説明するなり~

 センコウヒゼンダニ
  人、犬、豚、牛、馬、ヤギ、羊、野生動物などなどに寄生。
  ♀:0.3~0.4mm ♂:0.2~0.3mm
  特に当院のほうですと、山に近いこともあり、狸やハクビシン、
   イノシシなどが「ハゲハゲで庭に出没した
   「道路を歩いてた」という目撃情報もあり。

 ショウセンコウヒゼンダニ
  主に猫に多く見られるのはこっち。
  ♀:0.2~0.25mm ♂:0.14~0.16mm
  特に、頭部に寄生が多く、皮膚病変は特徴的。

 コトリヒゼンダニ
  特に小型インコ類の顔や脚に寄生。
  この親戚で鶏、七面鳥の脚に寄生するトリアシヒゼンダニもいる。

ミミヒゼンダニ
  いわゆる、獣医さんが「耳ダニいますね~」というのはこれ。
  犬や肉食獣の外耳道に寄生。
  ♀:0.5~0.6mm ♂:0.3~0.4mm
  これに感染している動物の耳を耳鏡でのぞくと
  耳ダニが歩いて生活しているのが覗き見放題

 ウサギキュウセンヒゼンダニ
  ウサギの耳に寄生
  かなり見た目にもがさがさでかさぶたの多い耳になってしまいます。

それでは簡単に生態説明なり~ 


ヒゼンダニ科達は、皮膚の中にトンネルを掘って暮らす洞穴生活。
1世代はだいたい、2~3週間。動きは良いほうなので、落ちたダニが
同居動物(人もだよ)に感染することもよくある。
また、駆虫が終わっても、環境中をきれいにしておかないと、
すぐに再感染なんていうのも有り得る


キュウセンヒゼンダニ科達は、トンネルは掘らずに、表皮上をうろうろ
放浪生活。1世代はだいたい3週間。
キュウセンヒゼンダニは皮膚を刺して、組織液がごはん。
耳ヒゼンダニ達は、宿主の垢や皮脂がごはん

なんだか、とってもいただけない感じの相手

どんな検査と治療があるのか次回いよいよ対決編








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