夜勤専従常勤とは、夜勤だけを担当する勤務をいう。では、常勤とはどのような働き方なのだろうか?
常勤は、フルタイムで勤務する就業形態である。具体的には1週間の労働時間が、最大で40時間までと法律で決められている。例えば、週5日の日勤であれば、1日8時間勤務するといった働き方になる。
フルタイムと聞くと、正規雇用者をイメージする人が多いかもしれない。確かに、正規雇用者の大半はフルタイム勤務といえるだろう。しかし、アルバイトなどの非正規雇用者であっても、日勤で週8時間働く人は多い。フルタイムだから正規雇用とは限らない点に注意しよう。
特に看護業界では、夜勤専従の常勤の多くがアルバイトとして雇用されている。近年は人手不足から、夜勤専従の正規雇用を行う病院も増えつつあるが、アルバイトの求人が多いのが現状だ。
また、日勤と夜勤では労働時間が異なる。さらに夜勤のみの専従で働く看護師の労働時間は、1週間単位ではなく、月間・年間で労働時間を決めてもかまわないとされている。日本看護協会では、「夜勤専従看護師の労働時間は、月144時間までにするべき」と提唱している。
これを受けて多くの病院では、夜勤専従の常勤の労働時間に関して、月144時間を上限としている。夜勤は夕方から朝まで働くため、1日の労働時間は14〜16時間におよぶ。例えば、1日16時間勤務の病院では、月に9日(144時間÷16時間)を上限としているところが多い。
フルタイムの夜勤では、月に9日程度が上限であること。それよりも長時間の夜勤は、心身への負担が非常に大きく危険であることを念頭に置いておこう。