デイサービスとは、デイサービスセンターと呼ばれる通所介護施設で、軽度の介護が必要な高齢者が日帰りで介護を受けられるサービスのことだ。軽度の認知症を患っている方を除き、寝たきりなどの重度の介護を必要とする高齢者が少ないことが特徴である。
デイサービスは利用者がコミュニティへの参加することで孤独感を解消したり、利用者の家族に襲いかかる介護のストレスや負担を減らすことが目的だ。在宅介護を選択している高齢者やその家族にとってありがたいサービスだといえるだろう。
デイサービスの仕事内容は主に生活支援と訓練・レクリエーションである。生活援助は食事の介助や入浴介助などだ。そして訓練・レクリーエションは心身の機能維持や回復を目的として行う。
介護度が軽い方が多いため、スタッフに求められるのは介護スキルよりも親しみやすさや高齢者と楽しく会話できるコミュニケーション能力などだ。それに楽しいレクリエーションの企画・実行や利用者とコミュニケーションを取り利用者同士の親睦を深めるサポートなどのスキルも必要になる。
保険制度において、通所介護は介護系の資格を必要としていないのは、この仕事内容も関係しているといえるだろう。そしてそれはつまり、資格や経験がない方、浅い方でも比較的挑戦しやすいということだ。これから介護業界に挑戦しようと考えているのであれば、デイサービスで働くことを考えてみてもいいかもしれない。
デイサービスは朝から夕方までの時間帯だけ営業していることがほとんどで、スタッフもその時間帯に勤務にあたる。デイサービスは無資格未経験の方でも働きやすいことがメリットと言われており、その理由の一つは勤務時間にあるのだ。正社員やパートなど勤務スタイルに関わらず、日勤帯のみで働けるのはうれしい条件だろう。生活リズムが整うことはもちろん、プライベートの予定を事前に入れやすいメリットもある。
地域のボランティアが来てくれる以外は地域交流もなく、地域内で施設の認知度が低いという問題を抱えているデイサービスは多く存在している。
その問題を解決するためには、まず生活相談員が中心となって施設を取り巻いている地域資源の洗い出しから始めていく必要がある。例えば、保育園や小学校などのように近隣の教育施設が近くにあるかどうかやボランティアセンターがどんな活動をしているかなど、身近な地域の情報収集からスタートしてどのような形で施設として貢献できるのかをスタッフ同士でアイディアを出していくことが大事だ。
そこで生活相談員は企画書を作成し、実施に向けた行動に移していくことが大切である。加えて、実際に企画を実施することができたら、良かった点や悪かった点、改善点などをミーティングで発表し合い、今後も継続していけるようなマニュアルを生活相談員が作成することが重要だ。
学生に関しては、見学会や職場体験を行うことで高齢者や認知症、介護職への理解や興味を深めるきっかけにもなる。このようなことを繰り返していけば、地域ボランティアの個人や団体、地域住民と積極的に関わることが日常となり、近隣の教育機関も保育園から大学まで地域によっては幅広い世代との交流を定期的に行えるようになる。
そうなれば、施設は地域とのつながりを大事にしていてオープンな存在であることがアピールでき、認知度も上がることで施設が地域に溶け込んでいけるようになるのだ。
今回の問題解決で活躍する生活相談員という仕事について詳しくはこちら⇒生活相談員のやりがい