
さて今日は午前中から映画のはしごをしました。「アイ,ロボット」と「トゥー・ブラザーズ」です。二作とも試写会の応募で落選して戻ってきたはがきの200円割引を利用して見てきました。
まずは「アイ,ロボット i,ROBOT」。ご存知「ウィル・スミス」主演でございます。彼の作品を始めてみたのは「ID4」だったんですが、その後「M・I・B」等で一気にブレイクしちゃいましたね。お気にの俳優さんの一人です。
原作は云わずと知れた「アイザック・アシモフ」の「われはロボット 」、となってますが、この作品を読んだのは20年ほど前。空ろな頭で思い出すと、ミステリーの感覚の小説だったと思います。根幹となる設定だけ借りてきてあとは全くのオリジナルと考える方がモアベターでしょう。
舞台は2035年のシカゴ、映画の冒頭はそんな近未来を全く感じさせずに始まります。既にここで、周りはハイテクだらけなのにあえて距離を置く主人公を表現しています。(オーディオはJVCブランド-日本ビクターの事です-そんな時代まで生き残ってるかしらん) トラウマとも云うべき彼の見る夢は物語を進める上で伏線になってますので要注意。
シカゴの古い町並みで人ごみの雑踏の中を蠢くロボットたち。きっと本当にそんな時代がきたらアンバランスな感じになるんでしょうね。リアリティあると思います。
ロボットたちも透明な感じのするデザイン。今の私たちが持っているイメージとは違い軟らかいなんとなく不思議な印象を受けます。ただ彼らの眼には注目です。
以下はネタバレ
ロボット工学3原則 一.ロボットは、人間に危害を加えてはならない。
一.前項第一条に反しない限り、ロボットは人間から与えられた命令に服従しなければならない。
一.前項第一条、第二条に反しない限り、自己を守らねばならない。
今のIT工学にも採用されている3原則です。ただし、決めたのは人間です。そして3原則をロボットに組み込むかどうかは人間が行う事です。
人間とロボットの違いは何でしょう。色々なSFの題材にもなってきましたが、いわゆる自我の意識があるかどうか、だと思います。
人間がかつてサルから進化しました。その過程で私たちの脳は複雑な電気的なネットワークを作り上げる事によって自我の意識を形成していきます。
そしてロボットも進化していきます。たんぱく質とシリコンの違いはあるでしょうが、脳もICも電気的なネットワークで構成されています。自我の意識が芽生えるのは決して偶然ではありません。
人間は物事の決め事に関して、拡大解釈することが出来ます。自らが優位に立つよう解釈を捻じ曲げるのです。(今のアメリカを見れば分かります。)
同じ事が人間以外のモノに出来ないわけはありません。
この作品はいろいろな楽しみ方が出来ると思います。限りなく進歩したCGを楽しむ。あの着やせする「ウィル・スミス」の肉体・アクションを楽しむ。将来はそうなるかもしれない夢を楽しむ。でも根本に流れるのは今の機械主義的な社会に対するアンチテーゼなのかも。
ハリウッドのアクション映画としては久しぶりに全体的にまとまっていて良かったと思います。観て後悔することは無いと思いますよ。
評価 星 よっつ
公式サイト
・アイ,ロボット@映画生活
P.S.
そういえば劇中サニーの事をユニーク、て云ってますけど、これ面白いという意味ではなく、特別な とか、一つしかない、て意味です。最近データベースプログラムの勉強を始めたので、理解できました。そうじゃなかったら分かんなかったでしょうね。
この投稿記事を書いたあと連想で浮かんできたのが、「月は無慈悲な夜の女王」というSF小説です。原作は「ロバート・A・ハインライン」といっても分からないと思いますが、「スターシップ・トゥルーパーズ」の原作「宇宙の戦士」の原作者といえば分かるかな。
この作品の中にも自我に目覚めた超スーパーコンピュータが出てきます。興味のある方は一読を(でも厚さは普通の文庫2・3冊分はありますけど・・・)
9月20日加筆
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xina-shinさんは、ずいぶん昔の映画になりますが、
「TOWER」をご存知ですか?
2035年くらいで実現するとは思えませんが、
究極に人工知能が発達した時、人が考えるのと
同じようなことをロボットが考えないとは言えないのかなと。
3原則も解釈の仕方では人間を守るためには人間を制限しなければとなるのかも。
たまたま去年行ったシカゴがあまり変わらないで登場していたのに
ちょっと感動した映画でした(^○^)
いよいよ公開ですね~。
やっとって感じです。
私もTBさせていただきました。
「この作品はいろいろな楽しみ方が出来る」に同感です。 知り合いの中学生がこの映画を先行で見て絶賛してました。 大人も子供も楽しめる映画なんでしょうね。
私はまだ見ていないのですが、
かなり気になっています。
どのような味付けがされているか楽しみです。
TBありがとうございます。
ウィル・スミス格好良いですよねぇ~♪
それにあのCGすごいですね。
トゥー・ブラザーズも観てみたいなぁ。。。
意外や意外よかったというのが正直な感想なんですが、原作読みだとフィルタがかかりますね。
でも今映画みるならコレだと思います。
最近変り種多かったからイカニモハリウッド大作ってのが見たかったっ
知ることが出来て良かった。
SF、アクション、過去の克服などのドラマ、色んな見所があるので色んな楽しみ方が出来るし、だからこそ色んな人が面白みを見つけて楽しめる映画だと思いました。
私もトラックバックさせていただきました☆ミ
こういう系統の映画(実写)は初めてマトモに観たんですが、ほんとみてよかったです。
ウィル・スミスの肉体美もよかったですし(笑)
こちらからもTBさせていただきますね♪