
本日一日は映画の日なので劇場で「LOVERS (ラヴァーズ) 原題:十面埋伏」を観てきました。15時50分の回だったので、ガラガラでした。全席指定席だったんですが、自由席でもいいじゃん・・・ 本編の前にお約束の予告編。「4人の食卓」と「僕の彼女を紹介します」が流れて、それだけで幸せになってしまう自分がいます。やっと富山でも韓国映画がそれなりに観られるようになったかな ![]() さて本題 この作品はアクションもあるラブストーリーとして仕上がっています。未見の方はそう思ってみてください。本作の邦題は正しく内容をあらわしています。 「チャン・イーモウ」監督の前作「英雄 ~HERO~」同様美しい映像で描かれており、その点だけでも劇場で見なければ損である、と云える作品です。 主演はまず「アンディ・ラウ」。香港映画の大スターですが、あまり作品は観た事がありません。物語の核となる人物を堅実に好演しています。 そして「初恋のきた道THE ROAD HOME」でドン臭い走り方をしていた彼女。今や国際的女優 アジアン・ビューティー「チャン・ツィイー」。静と動、それぞれの美しさは絶品です。「グリーン・デスティニー」でもアクションを披露していますが、この作品では踊りだけでなくアクションシーンにすら美しさを感じました。アジア人特有の肌の美しさは、欧米で公開された時にはきっと西洋人を魅了することでしょうね。 それから「金城武」。(カネシロ タケシと正しく読みましょう。私の友人の中にもキンジョウ タケシと読む人がいて一瞬誰の事だか分かりませんでした。)全編出っ放しです。以前観た「リターナー」とか「不夜城」の時は日本語だったので、なんとなく甘い声が作品のイメージに合わないな、と感じていたんですが、今回はモチロン中国語、それもラブストーリーでそれほど違和感無く作品に入り込むことが出来ました。インタビュー記事で彼は撮影中怪我をして立てなかった時期があるそうです。冒頭座っているシーンが多々ありますが、監督が演出を変更してくれたみたいです。 以下ネタバレ 特に注意 先にも書きましたが、この作品の最大の魅力は画の美しさでしょう。 美にも色々あると思いますが、まずは人工物の美。華美で極彩色に彩られた遊郭、人々が纏う華麗な衣装などが計算された美しさを演出しています。 自然の美。まるで水墨画の世界に紛れ込んだような山々。同じ山でありながら、太陽に一層輝きを増す紅葉。一転緑という一色でありながら、かつ濃淡を放つ竹林。戦いの場で紅葉から反転、白一面に全てを被い隠す雪。人が如何に努力しようとも作り出すことの出来ない美。 人の美。女仙人かと見紛う美しさを、そして妖しさを纏う盲目の踊り子。演舞と演武、一見違うものでありながら根本でつながる人の動きの美しさは、観るものの心を奪わずにはいられないでしょう。 そして人々の切ない愛、けして見えないものでありながらも、儚い美しさをこの映画は表現しています。 作品前半部と後半部、どんでん返し以降の作品の方向性がガラ、と変わっています。前半部で背景として描かれた朝廷と飛刀門との争いが、後半全く描かれておらず、正直言って私も違和感を感じていました。 作品を見た後、本屋さんに寄ったとき「キネマ旬報」9月上旬号No.1412号を見つけました。その号の巻頭特集に「LOVERS」が特集されており、その記事の中に理由が書いてありました。エンディングロール直前、「アニタ・ムイに捧ぐ」と出ますが、それが答えでした。詳しくは号をお読み頂きたいのですが、劇中、飛刀門の新党目が顔を隠した姿で出てきますが、それは本来「アニタ・ムイ」が演じる予定だったそうです。彼女は昨年末12月30日に逝去、本作に出演することなくこの世を去ったそうです。チャン・イーモウ監督は彼女の死に代役は立てず、脚本を修正し、そして公開された形になったと書いてありました。新党目が三人に絡むことにより武侠映画としてのストーリーが展開するはずだったようです。既に訳出済みの小説を読むと元々のストーリーが書かれているとありましたので、機会があれば手に入れて読んでみたいと思っています。 もしも望みが叶うならば、彼女の出演による本来の「十面埋伏」を観てみたかったですね。 クライマックスの雪山のシーン。ウクライナでの撮影だったそうです。雪のシーンは演出ではなく、例年より一ヶ月以上早く降雪があり、時間的拘束もあり、結局雪をそのまま生かしての撮影をしたとも記事にありました。私は結果オーライで雪のシーンで良かったんじゃないかと思ってます。 評価 星 チャン・ツィイーの美しさに免じて よんてん 「LOVERS」続報1 公式サイト BIGLOBEシネマスクランブルジャパンプレミア等の動画が見られます。 BIGLOBE「LOVERS」 壁紙ダウンロード ・LOVERS@映画生活 ![]() P.S. 小説読み終えました。こちらに感想を書いてます。 このエントリを気に入ってくれた方はポチッとヨロシク ![]() Amazonで買う Amazonインスタント・ストア xina-shinのぷちシネマストア
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が、しかし、確かに映像はキレイでした、でも内容は??
くだらないと思いません?正直・・・。
とにかく綺麗な映像がたくさんでした。
あまり韓国映画を見る機会は少ないのですが
これをきっかけに、いろいろ挑戦してみようかなと
視野が広がった作品でした。
前半と後半の物語は180度くらい違ってましたね。
前半は確かに策略やら、政治的な面で描かれていましたが、後半になると一変、男女の愛憎劇に。
もっともこの作品を「HERO」と比べるのは良くないですね。これはこれで素晴らしい作品だと私は思います。
ただラストにフラフラガクガク立ち上がるツィイーは、
なんだか日曜朝の特撮モノで死んでいく人のように見えました…
私は上手く言葉で表せないもので・・。
チャン・ツィイーのステキさだけで見る価値ありますよね。
xina-shinさんのアニタ・ムイさんのくだりを読んで、LOVERSに対する僕の疑問が氷解しました。
だから前半と後半に違和感を感じたんですねぇ。
うわ~。原作読みたい!前半はいい出来だと思ったのでおもしろそうですよね。
なるほど、いまいちだなあと思ったのがなぜなのかわかりました。
途中まで躍動感があって期待したのですが、途中からあれ・・・みたいな感じでがっかりだったので。
小説の方を私も読みたいなあと思いました。
私は『HERO』はなぜか?だったのですが、『LOBERS』は大変楽しめました。
チャン・ツィイーは今まさに”旬”ですね。笑
彼女を美しさを堪能できただけで充分過ぎる映画でした。
私もキネマ旬報を読みました。
残念です。
でも、アニタの不在を地味ながらアンディ・ラウがよくやったと思いまんか。
今まで娯楽作品のスターの道を歩いて来た人だから。
『欲望の翼』『今すぐ抱きしめたい』懐かしいです。
アニタに代役を立てなかったのも潔しですね。
私もトラックバックさせて頂きます。
宜しくお願いします。
今 十面埋伏 小説を読み始めたところです。
映画ではよく分からなかった物語の背景がくっきりしてきて
もう一度映画を見たくなりました。
武迷なわたしは 武氏の姿ばっかりみてて
実は物語 あんまり追えてなかったみたいで…(汗)
きんじょうさん、 同じ字を書いてもこうよむ苗字の人のほうが
多いですよね。
また遊びにきます。 よろしくお願いします♪
LOVERSは、映像がとても美しかったですね。
ストーリーに賛否両論あれど、スクリーンで堪能したい作品だと思いました。
※いただいたTBが文字化けおりまして、差し支えなければ再送いただければと思いますのでよろしくお願いします。
(私のほうからもTB送らせていただきました)