私にはアリという語学学校で知り合った
サウジアラビア出身の25歳のゲイの友達がいます。
アリは英語が堪能なのもありますが、
クラスでも色んな意味で目立っていました。
アリはとにかく性格的にぶっ飛んでいて
授業中に消防士の裸の写真をずっと見ていたり
おしゃべりが好きなので先生の話を聞かずに
生徒とずっと話をしていて他の生徒から
先生の話が聞こえないからやめてくれない?
と、言われた時には
FUCK YOU BITCH!
とクラスメイトに言い放ち、
それを見ていた先生がアリに
’’あなたは私に対してもリスペクトしてない’’
と怒ると、
先生に顔を近づけて
WHATEVER!
と言い放ったり、
とにかく問題児です。
あと、
アリは学校でデリバリーをいつも頼んでいるのですが
(学校でデリバリーを頼む生徒を見たのは
後にも先にもアリだけです。)
デリバリーの人はいつもアリを探すのに一苦労です。
学校でデリバリーの人がウロウロしてるのを
オフィスの人が見て
’’誰? デリバリー頼んだの?’’
って言われ、みんなを困らせているのに
本人は全く気にもせず
お腹が減っているので機嫌が悪くデリバリーの人に
’’何でそんなに時間かかるの?遅過ぎ!’’
て、デリバリーの人に文句言って怒ったり...
自己中で周りが全く見えていない人です。
そんなある日、アリが私に
’’学校なんて意味ない、
お金の無駄だからメキシコ人になる’’
と、不法滞在宣言し、
学校を辞めてしまいました。
学校に行かなくなると自動的に
出席率が足りなくなり退学になります。
そして学生ビザが切れ不法滞在になります。
あれ以来、連絡しても返事がなく
何をしているのか分かりません。
アリは
’’自分はサウジアラビアには帰れない、
帰ったら殺される、一生帰れない’’
と言っていました。
サウジアラビアはゲイに対して偏見がある
というのはアリから聞いていましたが
私の留学目的と違って
居場所がないから本気でニューヨークに自由を求めて
来たのだと思いました。
子供のうちは親の都合で
学校や自分の環境を変えられないと思います。
例え虐めがあったとしても
親が動いてくれないと子供は選択肢がなく
嫌でも環境を変えられません。
でも大人になれば自分が一番幸せでいられる
場所を見つけてそこに環境を移すこともできます。
もちろんそうできない人もいると思いますが
子供の時よりは選択肢はあると思います。
自分と似た人たちのコミュニティーに入れば
みんなと同じ意見だったり
自分がマイノリティーじゃなくなるので
居心地のいい場所だと思います。
アリもニューヨークに来て
LGBTというコミュニティーを見つけ、
アメリカ人の彼氏46歳と
幸せに暮らしています。
ちなみにアリは中年の45歳ぐらいで
マッチョの消防士が最高に好みらしく
20代の同い年ぐらいはベイビー過ぎて
好きじゃないと言っていました。
まぁアリの好みはどうでもいいとして
アリだけでなくここアメリカには自由を求めて
色んな国から色んな事情(難民など)のある人達が
居場所を求めて入国します。
時にはアリのように自分の国を
捨てるしかない人もいます。
でも私には帰れる国、日本があります。
当たり前のことだと思っていたけど
とても幸せなことなんだと分かりました。
アメリカに来てアジア人差別を受けたり
マイノリティーだから生きづらい時もあります。
でも私は日本人であることに誇りを持っているし
日本人で本当に良かったと思っています。
国に問題あって、
自分の生死かかった人たちが、
命からがら移民として、
大型船に乗って、
アメリカ目指し、
ニューヨークの自由の女神像を見たとき、
たくさんの歓声が上がったとかいう話を聞いたことがありました。
この時点で、
新大陸でのドラマの始まりなんでしょうね。
そのドラマが、
喜劇になるか、
悲劇になるかは、
神のみぞ知るということなのかもしれません。
ブロガーさんの記事は、
本当に勉強になり、
アメリカの息吹き感じるひとときで、
いつもうれしく、
拝読させていただいてます。
コメントありがとうございます。
色んな事情でアメリカに集まってきた移民によって
できた国と日本は本当に違うと思います。
今、アメリカに移民としてくる日本人はスキルアップや日本に
馴染めずアメリカに行く人も多いと思いますが
戦争や難民で貧困から命をかけてアメリカに逃げてきた人たちとは
価値観も生活も全く違います。
今、日本も移民を受け入れているとは思いますが
アメリカに比べたら単一民族の国だし全く別の世界という感じです。
日本には日本の良さがたくさんあるのでそれは守って
他の国の良いところは取り入れ、常に時代と共にアップデートし
日本らしい素晴らしい国を世界にアピールして欲しいと思います。