矢沢永吉が在籍したことでも知られるロック・バンド、キャロルのベスト・アルバム。
ノリノリのロック・ナンバーも楽しいが、矢沢の才気をより明確に味わえるメロディアスなバラードにも注目だ。
キャロルの代表曲を完全に網羅したベスト・アルバム。
皮ジャン、グリースで固めた髪型、眼光するどいルックスといった表面的なイメージから、「昔の不良(または地方のヤンキー)のための音楽」というとらえ方をされることも多いキャロルだが、このアルバムを聴けば、彼らのロックンロールが純粋に音楽として優れていることが、はっきりとわかるはず。
美しいメロディを持つ楽曲、繊細に組み立てられたアレンジ、レイザー・シャープなバンド・アンサンブル。
それはまるで、ハンブルグ時代のビートルズのように、永遠の輝きを放っている。
硬派なビジュアルなのに甘い恋を唄った詩に、奇妙なギャップを感じますが、それなのに格好いい。
当時、1972年とは日本のミュージックシーンはフォークミュージック全盛で、よく日本のロックの元祖は何のバンドだ?とか、誰だ?という議論になりますが元祖は恐らく『はっぴいえんど』なのかなと思いますが、ロックを広め、日本において全く万人受けしていなかったロックをセンセーショナルな出かたをして、築き上げた元祖は『キャロル』ではないでしょうか。
ビートルズのリヴァプールサウンドに影響を受け、皮ジャン、リーゼントのビジュアルはハンブルク時代のシルバービートルズそのもの。
キャロルこそが日本のロックの幕開けと呼ぶにふさわしい存在であり、本当に多くの後者のミュージックシーンやミュージシャンに影響を与えた、伝説のバンド。
ガッツ!ガッツ!
コウちゃん (岩城滉一) とひろし (館ひろし)若いぜ!