別れられなかった理由～モラハラ話7

思い出したので、書いておきたかったこと。

 

モラルはラスメントの当事者でないとわからない気持ちを、書いておこうと思います。

 

私は結婚期間５年くらいで離婚しました。

その前に交際していた期間も足すと、もっと長くなります。

 

その間に、たくさんケンカをして、嫌な思いをして、嫌なことをたくさんされ、大きな傷も残っています。

 

人に話すと、「なんでそんな人と結婚したのか」「なぜ、早く別れなかったのか」と言われることがあります。

きっと、他人がそのような話を聞くと、そう思うんじゃないでしょうか。

 

でもね、結婚したくてしたし、酷いことをされても、なかなか別れることができませんでした。

 

「私にはこの人しかいない」「この人には私しかいない」と思い込んでいたのです。

若いですねー。発想が。

 

今となれば、ばかだなー私、やれやれって思いますけど。

それは、元夫を見ていて、とてもかわいそうな人だと思っていたからなんですね。

 

モラハラするくらいですから、この前の「モラハラ夫の家族」の記事に書いた通り、親もおかしいんです。

父親がモラハラをしているので、家族はみんな父親に支配されており

言いなりなんです。すぐ怒るし。

 

都合の良いときしか、愛されてないというのかな。

母親も、すごくあっさりしていて、子供を大事に思っているのか思っていないのか、よくわからない。

 

そんな元夫を見ていたら、理解もされず、条件付きでしか認められず、親に心を開けないのがかわいそうで。

私は理解してあげよう、と思ったのですね。

だから、多少嫌な思いをしても、「かわいそうだから。この人のことは私しかわかってあげられないから」と思っていました。

 

お互いに依存していました。

元夫は、私を支配してコントロールしようといていました。

自分の所有物だと認識している感じでした。

 

時間が経つにつれて、どんどんモラハラが酷くなり、私も辛い日々を送っていたのですが

「妊娠していて働けないのに離婚できない」とか、子供が生まれたら「赤ちゃんがいるのに別れられない」と、思い込んでいました。

 

私が何年も働いていなかったせいもあって、お金もないし（正確には、自分だけが自由にできるお金）

これから働き出すのにハードルも高いし

妊娠、出産で体は思うように動かないしで、行動を起こすことができなかったんですね。

 

それに長年、毎日「お前は無能」「お前なんて稼げない」「バカ」などと、暴言を吐かれて洗脳されていたので

私自身も、自分にはそんなことができないと思い込んでいました。

 

でもね、やろうと思えばできました。

 

私には、離婚してシングルマザーで生きていくなんて無理だと思っていました。

離婚自体も、すごく悪いことだと、勝手にイメージを持っていました。

 

けどね、全然悪くないです。幸せに向けて動きだすのって、すごーく素晴らしいこと。

離婚なんて、ただの通過点。

 

モラハラに合っていると、本当にエネルギーを奪われるし、たとえ逃げ出したいと思っても

そもそも逃げ出すこと自体が困難で、逃げようとしていたことがバレたときは

死を覚悟するくらいの恐ろしさがあるので、とても難しいだろうとは思います。

 

私の場合は、モラハラ度合いとしては、そこまで酷い方ではなかったと思うので、人によって状況は違うと思うのですが、それでも、恐怖で支配されていると動くのはとても大変。

 

私も今はこんなこと書いてますけど

当時は元夫から逃げられないので、自分か相手が死ぬしか、逃れる方法がないんじゃないかと思っていました。

極端な話ですが、殺人事件が他人事ではない、と思うくらい。

ほんと、おかしいですね。

 

離婚した後も、嫌がらせを受けるのではないか、子供を連れ去られるのではないか、など

恐怖心はしばらくなくなりませんでしたが、幸せな生活を送るうちに、私の心は癒されていきました。

 

きっと、私がすっぱりと「同情心」を捨て、依存もしなくなったからだと思います。

相手は、私をコントロールできないと悟って、関わってくるのをやめたのでしょう。

子どもを愛してもいませんでしたし。

 

離婚前は、私を困らせたり、怒らせたりするようなことを何度も仕掛けてきていたのですが

その都度、私が冷静かつ冷酷に、最低限の反応しかしなかったため、あきらめたようです。

 

向こうも言ってることが、ちぐはぐなので、相手にするだけ無駄で・・・。

いちいち怒ってあげることが、相手の思うつぼだったんだなと分かりました。

 

ああ、私はこれまでの数年間、何やってたんだろう？？？

相手は私のことが好きだったわけではなく、ただ支配したかっただけでは？？？

と、一旦、何とも言えない虚無感に襲われました。

 

楽しかったこともあったし、幸せだと思ったこともあったはずなのに、あれは何だったのだろう？

振り返れば、夫婦ごっこ、家族ごっこをして、見せかけの幸せを演じていた日もあったけど

全然幸せな日々じゃなかったな～って思いますよ。

夫が怖いんだもん。おかしいよ。

 

何事も学びですね～。

今は信じられないくらい、穏やかな生活です。

怒鳴り声も、恐怖も、威圧も、暴力も、怒りも何もないです。

それが当たり前なんです。

 

世界中の人が、穏やかに生きられますように、と本気で思っています。

 

ではまた、何か思い出したら書きますねー。